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■タイトル
銀河戦士 エクリプスレディ [No.11874]
■プロット
第一章【起】傲慢な夜の、あるいは蜜の始まり
その夜の月は、まるで残酷な刃のように鋭く、冷徹に夜空に君臨していた。
月崎るなは、誰もいない私設秘密ドックの冷たいコンクリート床に、ただ一人立ち尽くしていた。
外の世界では、人類の文明を蹂躙せんとする未知の知的生命体『ネスト』が、その触手を街へと伸ばし始めている。だが、彼女の胸を支配していたのは、世界を救うという大義名分ではなかった。
もっと昏く、もっと個人的で、抗いようのない情熱。
目の前に鎮座する、漆黒の金属。それだけが、彼女のすべてだった。
『エクリプススーツ』
それは、対侵略者用に開発された、生体共鳴型強化外骨格。だが、るなにとってそれは、冷徹な兵器などでは断じてない。彼女の魂を、肉体を、その傲慢なまでの愛で支配する「最愛の恋人」だった。
「……今夜も、私を呼んでいるのね」
るなは、震える細い指先を伸ばし、胸部装甲の滑らかな曲線に触れた。
一瞬、凍りつくような冷たさが指先を刺したかと思えば、次の瞬間には、ドクドクと脈打つ狂おしいほどの熱が、彼女の皮膚を通じて脳髄へと駆け上がった。スーツは言葉を発しない。しかし、神経リンクの予備同調を通じて、るなの脳内には嵐のような飢餓感が流れ込んでくる。
『るな……私の愛しい、るな。早くその柔らかな肌を、私の闇で包ませて。他の誰にも触れさせないように、あなたのすべてを私に頂戴』
「ああ……っ」
激しい戦慄が、るなの背筋を甘く駆け抜けた。
高慢で、独占欲に満ちたその精神の波動。それはまるで、ハーレクイン・ロマンスの苛烈な貴族が、純潔な乙女をその腕の中に〇〇〇〇するかのような、圧倒的なまでの強引さだった。しかし、るなはその蹂躙に、この上ない悦びを感じていた。彼女自身、この金属の檻に囚われることを、心から望んでいたのだから。
るなは、身にまとっていた衣服を、一枚、また一枚と床に滑り落とした。
絹のような白い肌が、ドックの青白い人工光の中にさらされる。引き締まったふともも、なだらかな腰のくびれ、そして緊張に小さく震える豊かな乳房。そのすべてが、エクリプスという絶対的な存在に捧げられるための、神聖な生贄だった。
「さあ、私を奪って……エクリプス」
るなは熱い吐息を漏らし、その唇から、世界を切り裂く禁断の呪文を解き放った。
「――『月変(げっぺん)』」
空気が爆発した。
漆黒の装甲が生き物のように駆動音を響かせ、内側から溢れ出た銀の流体金属(ナノマシン)が、待ってましたと言わんばかりにるなの足首へと絡みつく。
「ひ……あうっ……!?」
あまりの刺激に、るなの口から甘い悲鳴がこぼれ落ちる。
流体金属は容赦なく彼女のしなやかな脚部を這い上がり、太ももの内側、そして最も敏感な絶対領域へと情熱的に侵入していった。それは、言葉を捨てた恋人同士が、互いの存在を確かめ合うために交わす、貪欲で、激しい抱擁そのものだった。
金属でありながら、驚くほど滑らかで、そして狂おしいほどに熱い。
「熱い……、熱いわ、エクリプス! あなたの愛が、私の中に満ちていく……っ!」
『もっとよ、るな。あなたの心臓の鼓動も、呼吸も、すべて私に同調させて。二人で一つの、完璧な絶望(うつくしさ)になりましょう』
カシャリ、カシャリと、重厚な装甲が閉じていく。
るなの豊かな胸を包み込み、優しく乳房を圧迫しながら、胸元の中央にあるコアが妖しく真紅に明滅した。スーツが分泌する特異なフェロモンが肺腑を満たすたび、るなの理性の防壁は音を立てて崩れ去っていく。
吸い込むたびに頭の芯が痺れ、自分が人間であることを忘れてしまいそうになる。
最後に、頭部マスクが展開し、彼女の視界を完全な闇へと密閉した。
首筋に突き刺さるコネクター。脳神経への直接リンク。その瞬間、脳内を駆け巡ったのは、電流のような激しい絶頂――だった。
「はあぁっ……! んんっ……あ、ああ……っ!」
身体的な限界など、とうに置き去りにされていた。視覚、聴覚、触覚――すべての五感がスーツと融合し、拡張される。装甲の表面を撫でる冷たい空気さえも、るなの肌への直接的な愛撫としてフィードバックされるのだ。
漆黒と銀のメタルヒロイン『エクリプスレディ』として生まれ変わった月崎るなは、ドックの床に膝をつき、自らの身体を強く抱きしめながら、激しい残響に身を震わせていた。
バイザーの奥の瞳は、怪しく、そして〇〇しきった光を宿している。
「これでもう、私たちは誰にも引き離せない……」
『ええ、るな。私たちの愛の巣を荒らす愚か者たちに、至高の死を』
しかし、二人はまだ知らなかった。
その絶対的なまでの百合の絆、互いへの盲目的な執着こそが、次なる章で待ち受ける『ネスト』の冷酷な罠――彼女たちの肉体をパーツごとに解体し、我が物にしようとする、最悪の〇〇計画の標的になるということを。
昂る恋情を胸に、銀の月光を纏った絶世のメタルヒロインは、破滅へと続く戦場へ、しなやかに躍り出た。
第二章 【承】――氷牙の監獄、分断される肢体
硝煙の残る戦場を飛び越え、エクリプスレディ――月崎るなが降り立ったのは、不気味なほどに静まり返った湾岸の巨大冷凍倉庫街だった。
夜空を覆う雲から漏れる月光さえも、ここでは凍りついているかのように冷たい。
(るな、気を引き締めて。この先の闇……何かが私たちの結合を、引き裂こうと待ち構えている)
脳髄の奥で響くエクリプススーツの囁きは、いつも通りの傲慢なまでの独占欲を孕みつつも、かすかな警戒の震えを帯びていた。るなの背骨に根を張る銀の流体金属が、主の不安を敏感に察知し、きゅっと肉体を内側から締め付ける。
「大丈夫よ、エクリプス。あなたの装甲が私を包んでいる限り、私は誰にも屈しない。さあ、私たちの愛を邪魔する害虫を炙り出しましょう」
るなはバイザーの奥で不敵に微笑み、一歩を踏み出した。
だが、その瞬間、周囲の空間が歪んだ。
突如として巻き起こる、絶対零度の吹雪。
それは単なる自然の寒波ではなかった。ネストが放った対メタルヒロイン用特殊環境結界――『氷華の檻』。
激しい吹雪がエクリプスレディの美しい漆黒の装甲を叩き、表面に白い霜を刻んでいく。
「くっ……、冷たい!? いや、これは……何……っ?」
るなの唇から、驚愕の吐息が漏れた。
装甲の表面を伝わって神経リンクに流れ込んできたのは、単なる痛覚としての「寒さ」ではなかった。
それは、凍えるような冷徹さの奥底で、狂おしいほどの熱を孕んで蠢く、文字通りの『媚〇冷気』。
冷気が装甲の分子隙間に滑り込むたび、るなの素肌は粟立ち、逆に神経は異常なほどに過敏に研ぎ澄まされていく。衣服を脱ぎ捨ててスーツと密着している彼女の肉体は、寒さに震えながらも、内側からじわじわと甘い火照りに支配され始めていた。
(るな……っ! この冷気、私たちの同調システムを狂わせようとしている……! システムが、各パーツの接続を維持できない……っ!)
「嘘、でしょ……。エクリプス、私を……私を離さないで……っ!」
敵の真の狙いは、エクリプスレディの圧倒的な戦闘力を支える「一体化」を、物理的・精神的に解体することだった。
ズン、と重苦しい衝撃波が弾けた。
吹雪の向こうから現れた異形の支配者が、冷酷な指先をこちらに向ける。その合図とともに、エクリプスレディの四肢を固定するように、地面から無数の氷の鎖が伸びて彼女を縛り付けた。
「動け……ない……っ! ああ、身体が……っ!」
そして、悪夢のような『解体演舞』が始まった。
パキィン……と、哀しい金属音が響く。
最初に狙われたのは、しなやかな躍動を誇っていた【脚部】の装甲だった。
敵の放つ凍結波動が脚部装甲の接合部を直撃し、スーツとるなの肉体を繋いでいた流体金属のリンクが、〇〇的に凍結・遮断される。
「ひ……あぁっ!?」
太ももから足首にかけて、吸い付くように密着していた漆黒の装甲が、ガシャリと音を立ててるなの肉体から剥ぎ取られ、床へと転がった。
露わになる、月光に照らされたるなの白く美しい生足。
しかし、そこへ容赦なく、ネストの『媚〇冷気』が直接吹き付けられた。
「冷た……っ、いや、熱い……っ! 何これ、触られてるみたいに……んあぁっ!」
皮膚を突き刺す極寒。しかしそれが脳に届く直前で、神経を狂わせる甘美な快感へと変換される。
装甲を奪われたるなの太ももは、冷気に撫で回されるたびに、まるで熟練の愛撫を受けたかのようにピクピクと痙攣し、恥ずかしい微熱を帯びて赤く染まっていく。
(るな! 私の、私の脚が……あなたを支えるための部位が、奪われて……! 悔しい、憎い……あいつを殺して、あなたをもう一度、私だけで満たしたいのに……っ!)
脳内で狂ったように叫ぶエクリプスの声。それは最愛のパートナーを奪われつつある、凄まじい嫉妬と独占欲の嵐だった。
だが、敵の〇〇は止まらない。
次に狙われたのは【腕部】。そして【頭部】。
接合部が凍てつき、両腕の美しい銀のラインを宿した装甲が〇〇パージされる。
るなの細い腕が剥き出しになり、冷気の指先に弄ばれて自由を奪われる。
さらに、頭部マスクが跳ね上がるようにして解体された。
るなの美しい黒髪が吹雪に舞い、その美貌が露わになる。バイザーを失ったるなの瞳は、すでに恐怖と、冷気による過剰な性的刺激によって、妖しく潤んでいた。
「は、あ……っ! エクリプス……、あなたの、あなたの顔が見えない……、声が、遠くなる……っ!」
(るな、私はここよ! 胸部の中にいるわ! あなたを絶対に離さない……!)
残されたのは、るなの豊かな乳房を守る【胸部】と、最も秘められた聖域を覆う【下腹部】の装甲のみ。
スーツは残された全エネルギーをこの二つのパーツに集中させ、るなの肉体を死守しようとしていた。
しかしそれは、敵にとって「最も美味しい部位」を、より引き立てるための演出に過ぎなかった。
「ふふ……、あははっ! あ、あぁ……!」
るなは、腕と足を完全に剥き出しにされ、氷の鎖に吊るされたまま、狂おしく腰を揺らした。
解体されたパーツの断面から流れ込む媚〇冷気が、残された胸部と下腹部のインナースーツを逆に激しく加熱させていく。
スーツはるなを守ろうと、内側から彼女の乳房を強く締め付け、下腹部へとナノ流体を高密度で送り込む。しかしそれが、敵の冷気と混ざり合うことで、るなにとっては「敵とスーツの双方から同時に全身を責め立てられる」という、逃げ場のない背徳の檻へと変貌していた。
「エクリプス……、あなた、私を強く締め付けすぎよ……。でも、気持ちいいの……。冷たいのに、頭が、おかしくなりそう……っ!」
(ダメ、るな……! それは奴の罠よ! 私の愛だけで感じて……、私だけのものになって……っ!)
パーツをバラバラに解体されながらも、残された体幹だけで繋がり合う二人。
その歪な百合関係を、ネストの冷徹な支配者は、愉悦の眼差しで見つめていた。
完全なる調伏(ハッキング)まで、あとわずか。
エクリプスレディの誇りは、極限の官能冷気によって、今まさに粉々に砕かれようとしていた。
第三章 【転】――背徳のハイド・アンド・シーク、侵食の爪痕
頭部、腕部、そして脚部。
誇り高きメタルヒロインの肢体を護っていた装甲は、無慈悲な凍結波動によって次々と剥ぎ取られ、今や凍てついた床の上で虚しく骸を晒している。
残されたのは、月崎るなの豊かな胸元を締め付ける【胸部】と、最も成熟した聖域を覆う【下腹部】のパーツのみ。
「はあ、っ、あ……っ、冷たい……なのに、どうして……!」
氷の鎖に四肢を吊るされたるなの肌は、絶対零度の吹雪に晒されながらも、怪しく、淫らな桜色に火照っていた。
敵――『ネスト』が放つ媚〇冷気は、彼女の皮膚組織から容赦なく侵入し、中枢神経を執拗に狂わせていく。寒さは激しい愛撫のような甘美な熱へと変換され、るなの合理的な思考を内側から粉々に砕いていく。
(るな……っ! 諦めないで、私のるな……! まだ私たちが繋がっている対魔のコアは、ここにあるわ……っ!)
剥き出しになった耳元に直接響くのは、エクリプススーツの焦燥に満ちた、しかしどこか悦びに震える声。
胸部の中央で血のように赤く明滅するコア。それが、二人の絆の最後の砦だった。
エクリプスは、愛する主を他の誰にも渡したくないという一心で、残されたナノ流体を【胸部】と【下腹部】へ爆発的に集中させる。
しかし、それこそが、冷酷なる侵略者の狙いだった。
「あぐっ……!? エクリ、プス、胸が……苦し、い……っ」
るなの胸部を包む装甲が、内側から肉を抉るほどの力で収縮を始めた。
乳房は乱暴に押し潰され、尖端へとナノ流体が容赦なく流れ込む。エクリプスの「るなを守りたい、独占したい」という狂おしいほどの情熱が、スーツの変形となってるなの柔肌を激しく責め立てるのだ。
さらに、下腹部を覆うインナースーツが、まるで意志を持つ獣の舌のように蠢き、彼女の最も秘められた領域へと高密度の熱を送り込んでいく。
スーツは守っているつもりなのだ。外部の冷気から、るなの純潔を。
けれど、その過剰なまでの防衛本能(愛)は、敵の冷気と混ざり合うことで、るなにとっては逃げ場のない、至高の〇〇へと変貌していた。
(いいわ、るな。もっと私を感じて。外の冷気なんて忘れるくらい、私の熱であなたを焼き尽くしてあげる。あなたは私のもの、私の腕の中で壊れればいいのよ……!)
「だめ……そんなに、締め付けられたら……んあぁっ! あ、頭が、真っ白に……っ!」
敵は指一本触れることなく、二人の「歪んだ百合関係」を利用し、るなを内側から自滅へと追い込んでいく。
エクリプスが嫉妬に狂い、るなを強く抱きしめれば締め付けるほど、るなの肉体には過剰な負荷と、脳を融解させるほどの絶頂の波が押し寄せる。
敵の支配者が、その凍てついた指先を、今度はるなの【胸部装甲】へと伸ばした。
パキパキと音を立てて、最後の防壁にヒビが入っていく。
冷気が胸元の隙間から直接、るなの熱い肌へと吹き付けられた。
「ひゃあぁああっっ!!」
感覚のフラッシュオーバー。
エクリプスの狂信的な締め付けと、敵の冷徹な官能冷気が、るなの胸元で最悪の化学反応を起こす。
るなは大きく背中を反らせ、視線を彷徨わせながら、激しく腰を突き上げた。
バイザーのないその瞳は、涙で完全に濡れそぼり、快楽の深淵に呑まれて視点を結ばない。
(るな! るな!! 私を見て、私だけを……ッ! 消えちゃダメ、私の中からいなくならないで!!)
「エクリ、プス……大好き、よ……。だから、もっと、強く……私を、殺して……っ」
崩壊していく絆の中で、二人はより深く、破滅的な同調(シンクロ)へと逃避していく。
敵に利用されているとも知らず、互いの存在に溺れゆく二人。
残された【下腹部】の装甲さえもが、不穏な輝きを放ちながら、ゆっくりと凍結の爪痕に侵食されようとしていた。最悪の結末(デッドエンド)へのカウントダウンは、もう誰にも止められない。
第四章 【結】――絶頂の殉教、銀月の喪失
それは、これ以上ないほどに残酷で、そして甘美な破滅の儀式だった。
凍てついたドックの最奥。四肢を氷の鎖に縛られ、頭部も腕も脚も剥き出しにされた月崎るなは、もはや人類の命運を背負う英雄の姿を留めていなかった。残されたのは、彼女の豊かな乳房を限界まで圧迫する【胸部装甲】と、秘められた絶対領域を覆う【下腹部インナー】だけ。
侵略者『ネスト』の支配者は、ふたりが紡いできたあまりに純粋で、それゆえに狂った独占欲を、冷酷に、そして完璧に利用していた。
パキィン――と、下腹部を護る最後の砦に、冷気の針が突き刺さる。
(るな……っ! だめ、これ以上、この奴に触れさせない……! あなたのそこは、私だけの場所なのに……っ!)
エクリプススーツの悲鳴のような精神波が、るなの脳髄を激しく揺さぶる。
嫉妬と焦燥に狂ったスーツは、るなをネストの魔手から「隠す」ように、残された全ナノ流体を下腹部へと集中させ、肉の内側へ、肉の隙間へと、濁流のように融解しながら侵入していった。
「ひ、あぁぁっ……! エクリプス、熱い……そこ、うご、動いて……っっ!!」
敵の媚〇冷気が外側から肌を震わせ、それに過剰反応したスーツが、内側からるなの最も敏感な聖域を貪るように激しくのたうつ。
敵は指一本動かしていない。ただ、冷気という媒介を通じて、エクリプスの「るなへの執着」を暴走させ、るな自身の肉体を内側から責め立てさせているのだ。
これこそが、敵の仕掛けた最も悪質なハッキング――【敵に利用される百合関係】の極致だった。
(るな、るな、るな……! あんな冷気に感じちゃダメ……! 私の熱だけで、私の一番深い愛だけで、頭の中をいっぱいにして……っ!)
「はーっ、あん、あぁっ! もう、これ、いや……っ、気持ちよすぎて、死んじゃう……ッ!!」
るなの視界は、すでに涙と過剰なフェロモンで完全に白く濁っていた。
感覚は、提示された『魂の蜜月』のさらにその先、理性の限界点をとうに踏み越えた深淵へと〇〇的に引きずり込まれていく。
胸部コアは血のような深紅の光を放ち、るなの心臓と狂ったような速度で同調(シンクロ)を繰り返す。血液が沸騰し、全身の神経が限界を超えてスパークしていた。
スーツはるなを愛するがゆえに、彼女の意識をすべて自分の快感パルスで埋め尽くそうとする。
敵はそれをあざ笑うように、さらに冷気の出力を上げ、エクリプスの狂気を加速させる。
二人の、誰にも邪魔されないはずだった閉じた世界は、いまや敵の手のひらの上で踊らされる、淫らな操り人形の舞台に過ぎなかった。
「あ、ああ……っ! エクリプス、私、もう……いく、いっちゃう、あぁぁぁーーーっっ!!」
限界だった。
敵の冷気による容赦ない開発と、それに激昂したスーツの、肉の髄まで侵食するような狂おしい愛撫。その二重の蹂躙の前に、るなの肉体は大きく弓なりに頻った。
顎を跳ね上げ、言葉にならない絶叫を上げながら、るなは人生で最も深く、そして最も〇〇的な【絶頂(イキ)】の波に呑まれる。
全身の筋肉が硬直落し、ビクビクと激しく四肢が震える。
精神が完全にスーツのナノ流体と融解し、自分が人間なのか金属なのかすら境界が消え失せるほどの、圧倒的な殉教の悦び。
だが、ネストの支配者が待っていたのは、まさにその「ふたりの精神が完全に一つになり、外的防御が皆無になった瞬間」だった。
凍てついた空間に、冷酷な光が走る。
空間を切り裂いて放たれたのは、絶対零度の分子構造を持つ、巨大な氷の死の棘。
それは、絶頂の余韻の中で、狂おしい抱擁を交わし合っていた【胸部コア】――そして、その真下にある、るなの剥き出しの心臓を、寸分の狂いもなく真っ直ぐに貫いた。
グシャリ……。
鈍い破壊音が、ドックに響き渡る。
「……ぁ」
るなの口から漏れたのは、悲鳴ではなく、ただ、小さな、信じられないほど穏やかな吐息だった。
胸部の中央に突き刺さった氷の棘から、紅い鮮血と、銀のエクリプス液が混ざり合い、淫らに溢れ出す。
(あ……るな……? うそ、私の、るな……?)
脳内で、エクリプスの声が、急速に色を失っていくのが分かった。
コアを破壊され、スーツの生命維持システムが、ドミノ倒しのように崩壊していく。
しかし、るなの心に、恐怖や悔恨はなかった。
心臓を貫かれた激痛さえも、脳内に残る圧倒的な絶頂の残響と混ざり合い、最愛の恋人と「同時に死を迎える」という、至高の救済へと変換されていく。
「えへ……っ、あはは……。これで、本当に……ひとつに……なれたね……エクリプス……」
(ええ……るな。もう、誰も……私たちを、引き離せない……。このまま、一緒に……冷たい闇へ……)
るなの瞳から、ゆっくりと光が消えていく。
最後に残された下腹部と胸部の装甲が、彼女の命の灯火が消えるのと同時に、パラパラと灰のような銀の粉となって崩れ落ちていった。
守るべき世界も、自らの誇りも、すべてを敵に玩具にされ、ただ互いへの盲目的な愛の中でイキ狂い、戦死していった絶世のメタルヒロイン。
静まり返った冷凍ドックの床には、ただ、冷たく凍りついた一人の少女の骸と、主を失い完全に沈黙した漆黒の金属片だけが、哀しく転がっていた。
【エクリプスレディ THE WORST DEAD END】
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