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■タイトル
ヒロイン公開処刑 〜二代目ミス・ハート〜 [No.10960]
■プロット
サポート要員の橘ミキは、処刑されたミス・ハートの意志を継ぎ、二代目のヒロインになろうと決意する。しかし絶望的なピンチに陥り、敵に捕えられてしまう。一度は本物の戦士として覚醒し、敵を打ち倒すが、最強最悪の怪物の登場によって、恐怖と絶望の果てに完全敗北する。力尽きて命乞いするミスハートだったが、最後は敵の手で公開処刑され、無残に絶命してしまうのだった。【死亡エンド】
<あらすじ>
プロローグ:沈黙の代償
初代ミス・ハート・藤レイカが敵組織デロスに囚われ、処刑台で極限の尋問を受ける。限界まで必死にたえるが、ついに基地の場所を明かし、無様な絶叫と共に命を落とす。
第一章:二代目ヒロイン、戦場に立つ
サポート要員・橘ミキが仲間の危機を目の当たりにし、自らの意思で変身。ミス・ハートを継ぎ出撃するも、毒怪人たちに嬲られ敗北。力尽きて連行される。
第二章:毒の尋問
基地の司令室で尋問され、視界を奪われたまま毒針責めを受けるミス・ハート。心が壊れ、「自分は本物のヒロインじゃない」と号泣し、変身も解除される。
第三章:蘇る戦士
捕らえられたミキは、バトルエナジー装置の実験体にされて強化される。新たなミス・ハートとして再起し、毒怪人たちを打ち倒すことに成功する。
第四章:絶望の巨影
しかし勝利の直後、最終兵器・ネクロファージアが現れ、電撃・毒霧・幻視・吸収で彼女を圧倒。変身が解除されたミキは、力尽きて許しを乞うが、公開処刑を宣告される。
第五章:公開処刑
荒野の処刑台で磔にされ、全市民の前で変身を強いられるミス・ハート。電撃、毒針、触手による容赦のない責め苦の果てに、何度も失禁しながら命を散らす。
エピローグ:絶望の証明
インナースーツ姿の磔死体が街の巨大スクリーンに映し出され、正義の象徴は完全に殺された。人類はひとりのヒロインの絶叫と死によって、希望の終焉を思い知らされる――。
<本編>
プロローグ:沈黙の代償
――薄暗いデロス基地の処刑室。
かすかな呼吸音と、断続的な呻きが静寂を切り裂く。
ミス・ハート――藤レイカは、斜めに傾いた台に両手両足を固定され、身体をのけぞらせるような姿勢で晒されていた。
金髪のマスク、ピンク色のハイレグバトルスーツは、すでに汗と熱気でしっとりと濡れており、ところどころ焦げ付いて煙を上げている。
「ふふ……まだ喋らないなんて、さすがはミス・ハートね。でも――」
サドメアの冷ややかな声が、処刑室に響く。
「もうすぐ、あなたの身体が先に限界を迎えるわよ」
その手には、細身の制御リモコン。赤く光るスイッチが押される。
――ビリビリビリビリッ!!
「ぎゃああああああッ!!!」
ミス・ハートの全身に高圧電流が流れた。
バトルスーツから白煙が立ちのぼり、のけぞった身体が硬直して震える。喉が裂けそうな悲鳴が部屋中に響いた。
「やめてっ……やめてえぇぇぇええ!!」
叫びながら、マスクの下の目が潤み、涎と涙とが混ざり合って垂れ落ちる。脚をばたつかせ、必死に逃れようとするも、動かせる自由は与えられていない。
「バトルフォースの基地は、どこなの? 教えなさい。言わなければ……死ぬだけよ」
サドメアの指が、さらに電流レベルを引き上げた。
――ビィィィィィッ!!!
「ぎぎぃぃあああああああああぁぁっ!!」
全身が跳ね、意識が飛びかける。筋肉が痙攣し、マスクの下からこらえきれぬ咽び声と、漏れ出す涙。
そのときだった。ピンク色のバトルスーツの股間部に、かすかなしみが広がった。
そして、
そのしみは徐々に濃さを増し、生ぬるい液体となって内股を伝い、足元へと流れ落ちていった。
つうっ……と音を立てて垂れ落ちた滴が、冷たい床に小さな水音を刻む。
(……うそ、また……っ。こんな……あたし……もう限界……。身体も……心も……壊れちゃう……)
「っ……やだ、これ以上は……やめて……っ」
こぼれる懇願。
誇り高きヒロインのはずの彼女が、今や恥も外聞もなく、恐怖と苦痛に打ちひしがれ、命乞いを始めていた。
「……でもっ……でも言えないの……みんなを……売るなんて……っ」
「ふふ、強情。でも、どこまで耐えられるかしら」
サドメアが再びリモコンのボタンを押す。
――バチィィィィィッ!!
「ひぎゃああああああぁぁぁっっっ!!!」
再度走る電流に、レイカの身体がひときわ大きく跳ね上がる。バトルスーツの一部がさらに焦げ付き、マスクの奥の瞳が朦朧とし始める。
(だめ……ほんとに、もう……耐えられない……! 次が来たら……わたし、死んじゃう……っ!)
「――次でお前は死ぬわよ。覚悟なさい、ミス・ハート」
サドメアの唇に、残酷な笑みが浮かぶ。
無慈悲な指先が再びボタンに触れたそのとき、レイカは悲鳴とともに叫んだ。
「やめてっ――シティ南部……工業団地の地下……そこが、秘密基地よ!!」
サドメアの指が止まる。
部屋に沈黙が戻った。
「……そう。やっと素直になったわね」
サドメアが微笑む。ミス・ハートの心が折れた瞬間だった。
「じゃあ、もうあなたは用済みね。――さようなら、ミス・ハート」
「そんな、まってっ……いやぁぁまってぇぇっ……!!」
絶望の中、叫ぶレイカの声をかき消すように、最大出力のスイッチが押された。
――バァァァァァンッ!!
「いやあああああああああああッ!!!」
全身に走る高出力の電撃。マスクの奥で白目を剥き、口を開けて絶叫するミス・ハート。身体がバタバタと暴れ、台がきしむ。
そして――一際大きな痙攣のあと、レイカの身体は動かなくなった。
スーツの股間から、じわりと最後の失禁が漏れ出す。
内股を伝って流れ出した液体が、ぽたり……ぽたり……と静かに床へ滴り落ちた。
そして、彼女の変身が解除され、インナースーツ姿の藤レイカへと戻った。
素顔のレイカの黒髪がほどけ、汗と涙と涎とともに、ぐったりと垂れ下がる。
「ふふ……いい絶叫だったわ。では、やつらの基地に向かいましょうか」
サドメアはくるりと背を向け、通信を開いた。
「サーペント、アネモネ、スティングレー、ライオンフィッシュ――全員、出撃準備を。バトルフォース基地を急襲するわよ」
その命令と同時に、暗転。
――すべての始まりは、この処刑台からだった。
第一章:二代目ヒロイン、戦場に立つ
――シティ南部、工業団地地下。
そこに構築されたバトルフォース秘密基地は、突如襲いかかった悪の組織デロスの怪人たちによって、すでに壊滅の瀬戸際に立たされていた。
爆音、煙、悲鳴。
基地全体が地響きを立てて揺れ、警報音がけたたましく鳴り響く中、司令室では一人の若い女性が絶望と混乱の中にあった。
彼女のコンソールのスピーカーから、仲間たちの悲鳴が次々と飛び込んでくる。
「ブルー!応答して!……ブルーッ!」
「グリーン、背後よ! 逃げて――!」
「イエロー……! うそ……やだ、そんな……!」
モニター越しに見える仲間たちは、すでに基地内で毒をまとった怪人たちに囲まれ、なす術もなく倒されていった。分厚い装甲ドアは無残に破られ、警備システムも役に立たなかった。次々に通信が途絶えていく中、最後にレッドの顔が映る。
『ミキちゃん、いますぐ逃げろ! 君は逃げるんだっ――ッ』
その声も、無惨にノイズと共に消える。
「……逃げろ、だなんて……そんなの、できないよ……!」
ミキは両手を震わせながら、それでもまっすぐに前を見据える。
「私が、代わりに……ミス・ハートになります!」
保管庫の奥に置かれていた、初代ミス・ハートの変身ブレスレット。
そのケースにそっと手を伸ばし、迷いの残る指先で、それを握りしめた。
ミキは、涙をこらえながらブレスレットを装着する。
「バトル……チェンジッ!!」
彼女の姿が変わる。閃光が弾け、ピンク色のハイレグスーツが身体に密着する。
二代目ミス・ハートが誕生した。
――だが、それはあまりにも儚い決意だった。
格納庫にたどり着いたミス・ハートが見たのは、床に倒れ伏す仲間たちの亡骸だった。
「そ……そんな……うそ……」
ブルー、グリーン、イエロー。すでに事切れたその姿を前に、ミス・ハートの動きが止まる。
「ミキちゃん、逃げろッ!!」
最後に残っていたレッドが、振り返りざまに叫んだ瞬間だった。
格納庫の天井に貼り付いていた小型の爆弾が、赤い閃光と共に炸裂した。
レッドの身体が爆風に巻き込まれ、凄まじい衝撃と共に吹き飛ぶ。
「……っ!!」
血煙と共に、レッドがミス・ハートの足元に落ちてくる。片腕はすでに千切れ、体の形も原型をとどめていない。
あまりの衝撃に、彼女はその場に立ち尽くした。
「うそ……レッド……みんな……もう、誰も……いないの……?」
身体が動かない。寒気と吐き気が同時に襲い、喉が引きつる。
背後から、冷たい女の声が響いた。
「ふふ……二代目のミス・ハートがいたのね。でも、怯えているじゃない」
サドメアの姿が、ゆっくりと闇から現れる。
(そんな……私ひとりじゃ……ころされる……ころされちゃうっ……!)
足がすくみ、喉が鳴る。ミス・ハートの背筋に冷たい汗が流れた。
「さあ、やりなさい。まずはサーペントからよ」
闇の中から、海ヘビのような怪人が這い出てくる。
鋭く尖った毒牙をきらめかせながら、ミス・ハートににじり寄るその巨体が、不気味な笑いを漏らす。
「この小娘が、二代目のミス・ハートだと?この牙で、その幻想を噛み砕いてやる」
「いやっ、こないでっ!!」
駆け出そうとするより早く、毒牙がミス・ハートの肩を噛みついた。
「ぎゃああっ!!」
焼けるような痛み。体内に毒が流れ込むのを感じる。力が抜け、膝が崩れた。
「そ、そんな……う、うごけない……っ」
視界が揺れ、耳鳴りが響く。
その身体に、今度は無数の触手をくねらせる雌怪人――アネモネが襲いかかる。
妖しく笑いながら、毒触手をくねらせ、スーツの上から肌へと絡みつかせてきた。
「ふふ……その震え……可愛いわね。こんなに怯えちゃって……ほら、感じて。私の毒、じっくり奥まで染み込んでいくわよ」
無数の触手がスーツの表面を這い、細い棘から毒を染み込ませる。
筋肉がひくつき、意識がかき乱されていく。
「やっ、やめてっ!! もう無理っ!! たすけてえええ!!」
悲鳴が格納庫に響く。締め上げられ、動きを奪われたミス・ハートが、力なく床に投げ出された。
「ひっ……い、いやあ……っ」
その瞬間だった。
スーツの股間部がじわりと濡れ、そこから生温かい液体が広がっていく。
冷えた床に、敗北の証がぶざまに滲んだ。
絶望の中、彼女は床に失禁の跡を広げながら、這いずって逃げようとする。
――が、
「……逃げられると思うのか?」
そこに立ちはだかったのは、スティングレー。
鋭い毒針が容赦なくミス・ハートの背中に突き刺さる。
「ぎぃっ……っがあああっ!!」
身体が跳ね、マスクの中で涎を垂らしながら、ビクビクと痙攣する。
呼吸が荒く、視界が滲む。
(いや……こんな死に方、いやだ……私、何もできてないのに……!)
「待ちなさい……その女……まだ使えるかもしれないわ。いま殺してはダメよ、解毒しなさい」
サドメアの指示で、怪人がミス・ハートの腕に解毒剤を注射する。
一時的に毒の侵蝕が弱まったが、ミス・ハートの意識はすでに朦朧としていた。
膀胱が弛緩し、再び、ピンク色の股間部から失禁がにじみ出す。
液体はスーツを濡らし、まだ震える太腿をつたって床へと広がっていく。
女戦士――否、ヒロインであろうとした橘ミキは、ぶざまに意識を手放し、濡れた床に顔を伏せて倒れた。
第二章:毒の尋問
――静まり返ったバトルフォース基地の司令室。
金属製の椅子にきつく固定されたミス・ハートの身体が、小刻みに震えていた。両腕、両脚、そして胴体には、機械式の帯が食い込むように巻き付けられている。彼女の視線の先、司令室のモニターには、バトルフォース基地の破壊された各区画が無惨に映し出されていた。
「さて――」
冷たい声が背後から降り注ぐ。艶やかに笑うサドメアが、手元の端末をいじりながら歩み寄ってきた。
「ミス・ハート。この基地には、まだ破壊していない『バトルエナジー装置』があるはずよ。バトルエナジーの貯蔵ユニット。どこに隠しているのか……教えてちょうだい」
「し、知らない……わたし……そんなの、本当に知らないの……!」
必死に首を振るミス・ハート。声が震え、息が詰まる。マスクの中で額から冷や汗が流れ、頬を伝って顎からぽたりと落ちた。
ミス・ハートの前に並ぶのは、恐怖の象徴とも言える毒の怪人たち。スティングレーは無言で毒針を突き出し、アネモネの触手は微かに蠢き、サーペントの両腕の蛇が口を開けて威嚇している。そして、最後に進み出たのは、ライオンフィッシュだった。
「ふふっ、震えてるわね……でも、痛いことされる前に、素直に吐いた方がいいと思うわよ?」
「ち、違うの……わたし、本物のミス・ハートじゃない……!」
「……あら?」
サドメアが目を細めた。
「わたしは……ただのサポート要員。ヒロインじゃないの……変身したのは、仲間を……助けたかっただけで……だから、バトルエナジー装置なんて、本当に……知らないのよっ!」
声が裏返り、涙がこぼれる。マスクの中で唇を噛み締めていたミス・ハートの表情が、崩れた。
「お願い……ゆるして……こわいの……こわい……!」
バシュッ――。
突如、ミス・ハートの股間を濡れた感覚が襲った。ひゅっと体中がこわばり、緊張が極限に達したその瞬間、膀胱が痙攣する。思わず呻いた次の瞬間、椅子の下にじょろじょろと水音が落ちた。バトルスーツの股間部がじわりと濡れ、そこから生温かい液体が垂れ落ちていく。
「……あらまあ」
サドメアが冷ややかに微笑む。
「また失禁、ね。ずいぶんと無様なヒロインさん。……本物じゃないって、案外本当かもしれないわね」
「……本当なんです……私ほんとに……ほんとにミス・ハートじゃないの……!」
全身を震わせながら、マスクの中で涙と鼻水を垂らし、どうしようもない声で叫んだ。
「……じゃあ、あんたの本名は?」
ライオンフィッシュが一歩、前に出た。
「橘……ミキ……です……」
「ふうん……ねえサドメアさま、この子、どうやら本当に用済みみたい」
直後、司令室の端末からスティングレーの報告が入る。
『サドメア様、バトルエナジー装置、発見しました。残存エネルギーは十分にあります』
「そう。じゃあ……この子、もういらないわね」
サドメアがくるりと踵を返す。
「処理して。ライオンフィッシュ、あなたに任せるわ」
「うふふっ、嬉しいわ。ねえ、覚悟はできてる? かわいい“ミス・ハート”さん」
「ま、待って、お願い……わたし、本物じゃないの……処刑なんて、やめて……!」
「“いったん変身した”ってことは、いまのお前はもう、ただの橘ミキじゃないのよ」
冷酷な声で振り返るサドメア。
「ミス・ハートとして敵に立ち向かった時点で……デロスの敵。そういうルールなの。可哀想にねぇ、“逃げる時間”はあったのに」
ライオンフィッシュが手を掲げると、ミス・ハートのマスクの目の部分に、黒い目隠しが被せられた。視界が、消える。
「ひっ……やだ……やめて……!」
「うふふ。見えない方が、感じるのよ――よく、わかるわよね?」
ミス・ハートのスーツの上から、ゆっくりと指先が這い始める。腹部、太腿、胸部……触れられるたびに、ミス・ハートの身体がぴくりと反応する。
「……ん……あっ……や、やだ……!」
声が漏れる。目が見えない恐怖、何をされるかわからない焦燥。マスクの中で涎がこぼれ、喉が勝手に喘ぐような音を立てる。
「可愛いわね……でも、ここからが本番よ――覚悟しなさい」
ぶすっ……!
「――ぎゃああああああッッ!!」
胸部に、激痛。スーツ越しに毒針が突き刺さる。
「ひいっ! や、やだ、やだぁあああっ!!」
ミス・ハートは椅子の上で暴れようとするが、びくとも動けない。絶叫と共に、全身から汗が吹き出す。
「お願い、やめてぇ……助けてっ……! たすけて……!」
容赦なく、別の箇所にも毒針が突き立てられる。再び悲鳴。
「アタシ、女戦士いじめるの、大好きなの。あんたの壊れる声、ほんと素敵」
無数の毒針が、腕、太腿、腹部、そしてまた胸へと次々に突き刺さる。
「ひぎぃぃっ……も、もうやだぁ……あぁぁぁっ……!」
バチッと音がして、スーツが光り、そして――変身が解けた。
「へぇ……もう限界なの?」
ミス・ハートの姿は消え、椅子に縛られていたのは、インナースーツ姿の若き女性――橘ミキだった。身体は既に限界で、全身が痙攣している。
それでも、ライオンフィッシュは止まらない。
「さあ、“素顔”になったあなたの本当の悲鳴……聞かせて」
ぐさっ……!
「うあっ……がっ、がぁああ……ッ!」
口から泡がこぼれる。そして――また、股間にじわりと広がる生温かい感覚。薄布を通して垂れていく液体が、ミキの尊厳をさらっていく。
「たすけて……ごめんなさい……ゆるしてぇ……もう、いや……」
「まだまだよ――死ぬまで、可愛がってあげる」
さらに毒針が、今度は腹部と内腿の境目を狙って突き刺さる。
「やあああっ……もう、やめて……」
口から泡と涎を垂らし、痙攣しながら懇願するミキ。
「ころさないで……しにたくない……しにたくないよぉぉっ……!」
嗚咽混じりの声が、天井にこだまする。
インナースーツは涎と涙、汗と生温かい失禁で濡れ、ミキの身体はすでに抵抗の意思すら持たないほどに脱力していた。
その哀れな命乞いに、ついにサドメアが手を上げた。
「もういいわ。その子を解毒して、回収なさい。……面白い使い道を思いついたの」
注射器が刺され、再び解毒剤が体内に流れ込む。
束縛が解除されると同時に、ミキは泡を吐いたまま椅子から崩れ落ち、床にうつ伏せに倒れ込んだ。
そのインナースーツは、涙と涎、汗と失禁で濡れきっていた。哀れにうつ伏せたその背中は、小刻みに震えながら、静かに動かなくなっていった。
静かに失神したミキを見下ろし、サドメアはにやりと笑った。
第三章:蘇る戦士
――デロス基地。鹵獲されたバトルエナジー装置が中央に据えられ、そのコア部分に、ヒロインが腰かけるための座面が備え付けられている。
そこに、ミキが静かに座らされていた。装置のアームが伸び、彼女の胸部に円形の接続装置が装着される。
――バトルエナジー、注入開始。
重厚な機械音が響く。装置のコアが脈動し、装着部からミキの体内へと、純粋な戦闘エネルギーが流れ込んでいく。
「う、うあ……っ、ああああっ!!」
思わず身体を反らせるミキ。全身を駆け巡る熱と震動――苦しみにも似た、しかし決して拒絶ではない感覚の奔流。その奥で、確かに何かが目を覚ましていく。
彼女のインナースーツが淡く輝き始め、その上からピンクの光をまとった新たなバトルスーツが、煌めくように形成されていく。
戦士の意志を象徴する、新型バトルスーツ。
変身のプロセスが完了し、電子音声が響く。
「ミス・ハート、再起動完了。第二世代戦闘ユニット、認証コード“HEART-02”――起動します」
装置が静かに収束し、ミス・ハートが立ち上がる。
目を伏せ、自分の両手を見つめる。その手には、未知の力が脈打っていた。
真新しいバトルスーツ。
全身から湧き上がるような、力の奔流。ミス・ハートの表情に、わずかだが自信の色が差し込む。
「これが……バトルエナジー……!」
立ち上がった彼女に、サドメアがわざとらしく拍手を送る。
「ふふ、おめでとう。あなたは立派な“ミス・ハート”になったわ。なら――その力、試してみたくない?」
直後、天井部の装置が起動し、複数の生体カプセルが地面に落下する。
中から這い出してきたのは、あの四体の毒怪人たち――サーペント、アネモネ、スティングレー、ライオンフィッシュ。
「……また……あの時の……!」
ミス・ハートの瞳が震える。思い出すのは――逃げ惑い、力なく嬲られた、あの地獄のような時間。
再び目の前に現れた怪人たちに、全身が反射的に強張る。
「さっきのは、遊びだったのよ。さあ、第二ラウンドの始まりよ」
サドメアの指が鳴ると同時に、怪人たちは一斉にミス・ハートへと殺到してきた。
サーペントの海ヘビ状の腕が鋭く伸びる。
ミス・ハートは瞬時に横へ跳び、それを回避。返す刀で、回転蹴りを叩き込んだ。
「はあっ!!」
強化されたバトルスーツの攻撃は正確無比。
キックはサーペントの胸部装甲を抉り、黒い液体が噴き出す。
「ぐあっ……貴様、以前とは別人か……!」
「今の私は、もう逃げない……ミス・ハートとして、戦う!」
直後、背後から触手が襲いかかる。アネモネの毒触手が、四方から襲いかかるように揺れていた。
「しまっ――!」
腕に巻き付く一本。しかしミス・ハートはバトルエナジーを集中させ、衝撃波を放って触手を吹き飛ばす。
「もう、あなたたちには……負けない!」
一瞬で間合いを詰め、アネモネの腹部に拳を叩き込む。
「ギィイイイイ!!」
アネモネは機械壁へ激突し、動かなくなる。
続いてスティングレー。鋭い毒針を伸ばしながら、低空から突きかかってくる。
「そんなの、もう……怖くないっ!」
体をひねり、毒針を避けながら肘を突き上げる。その一撃がスティングレーの顎を砕いた。
「ぐ……ぐぉぉぉおっ!!」
最後に残ったのは、ライオンフィッシュ――ミキの心に最も深い恐怖を刻んだ、あの女怪人。
「ふふ、また会ったわねぇ。可愛い声で泣いてたあなたが、今度は“戦える”って?」
「私は……もう泣かない! 負けない!!」
ミス・ハートは恐怖を振り払い、一直線に突進。連続パンチを浴びせる。
反撃の毒針が脇腹をかすめるが、それでも止まらない。
踏み込んで背後へ回り込み、背中へ強烈なキックを叩き込む。
爆煙の中、ライオンフィッシュの姿が消えた。
呼吸は荒く、身体も傷ついている。それでも――
「できた……わたし、戦えた……! ここから……脱出だって、きっとできる……!」
しかし、その言葉は――運命の境界線だった。
第四章:絶望の巨影
激しい戦闘の末、ミス・ハートはサーペント、アネモネ、スティングレー、ライオンフィッシュの四体の怪人を撃破した。ピンク色のバトルスーツはところどころ焦げ付き、身体には毒の痕跡が残るものの、まだ立てる。まだ、戦える。
「……やった……倒した……!」
肩で荒い息を吐きながらも、ミス・ハートは震える拳を握りしめた。初代ミス・ハートの意志を継ぎ、仲間の想いを背負って、勝利を掴んだ――そう思いたかった。
しかし、その希望は、次の瞬間に無残に押し潰される。
ギィ……ギィ……ギィ……
いままで聞いたことのないような不気味な音が、空間に響いた。
暗い通路の奥から、異様な巨体がゆっくりと姿を現す。まるで生物と機械が融合したような存在――それがネクロファージアだった。
ミス・ハートの身体が、反射的に硬直する。
「な、なに……あれ……」
その身の丈はミス・ハートの倍以上。無機質な外骨格の隙間からは、有機的な脈動が覗き、赤く光る複眼型センサーがこちらを捉えていた。言葉も発せず、ただ沈黙のまま、確実にこちらに歩を進めてくる。
膝が震える。毒怪人たちと死闘を繰り広げた後の疲弊した身体では、この異形を前にして平静を保つのは不可能だった。
(……こんな怪人……私、勝てないかも……どうしたら……どうしたらいいの…!)
怯えで呼吸が浅くなり、喉がひゅっと鳴る。
そこへ、あの声が響いた。
「ふふ……ずいぶんと楽しませてくれたじゃない、ミス・ハート」
頭上から響く、冷酷な女の声。高台から見下ろすようにして、サドメアが現れる。
「先ほどの四体の怪人?あれはね、ただの前座よ。あなたの戦闘力を測るための、小手調べにすぎなかったの」
「なにを……言って……」
ミス・ハートの視線が揺らぐ。真意が掴めず、思考が混乱していく。
「このネクロファージア――これこそが、私たちデロスが誇る最終兵器。あなたたちが誇る“正義のエネルギー”、その源であるバトルエナジー装置から抽出した力をもとに創り出された、最強の処刑怪人なの」
「え……?」
「皮肉でしょう? 正義の象徴であるそのエネルギーが、自らの滅びを呼ぶ怪物を産み落としたのよ。あなたたちの“正義”は、ただ破滅を加速させただけ」
サドメアの冷笑に、ミス・ハートの心臓が跳ね上がる。
(正義の力が……この怪人を……? そんな……そんなのって……)
「さあ、見せてちょうだい。人類が誇る正義の力が、自分たちの生んだ悪夢にどう抗うのか――ね」
逃げ場はない。ミス・ハートは震える足を無理やり踏み出し、拳を構えた。
「まだよ……! 私はまだ、戦える……!」
自らに言い聞かせるように叫んだ次の瞬間――
バシュッ!
ネクロファージアの背中から、繊維状のネットが一斉に射出された。それは音速の勢いでミス・ハートの身体に絡みつき、たちまち彼女を縛り上げる。
「きゃあっ!? なにこれ……く、くるしいっ……!」
全身を締め上げるように強張る電流ネット。その網目から、ジジジジ……と不気味な音が響き、高圧電流が一気に流し込まれた。
「い゛ぎゃあああぁああッ!!」
バトルスーツから蒸気が上がり、ミス・ハートの身体が硬直して跳ね上がる。立ったまま内股で震えるその足の間から、ハイレグスーツの股間部がじわりと濡れ、そこから熱いしずくが伝い落ちていく。こらえきれず、恐怖と苦痛の中で、全身が反射的に反応してしまっていた。
「やっ……やだぁ……も、もうやめてぇええっ!!」
電流が止んだ刹那、ミス・ハートの力が抜け、床に膝をつく。全身から蒸気と汗、そして股間からは生温かいしずくが垂れ、太ももを伝って下に滴っていった。
しかし、終わりではなかった。
シュウウウ……
ネクロファージアの腹部から、管のような器官がうねりながら伸び、ミス・ハートのマスクの鼻口部に密着する。
「……な、に……これ……?」
次の瞬間、管の先端から青白い毒霧が放出された。マスク越しであっても、凶悪な効果は容赦なく襲いかかる。
「うぐっ……ごほっ、ごほっ……っ! あ、あたまが……まわる……っ」
視界がぐにゃりと歪み、耳鳴りとともに意識が遠のく。現実の輪郭が崩れ、立っているのか、倒れているのかも分からなくなる。
「た、すけて……たすけてぇ……!!」
涙をぼろぼろと流しながら、かすれた声で命乞いを繰り返す。だがネクロファージアは反応しない。無感情なセンサーが、ただじっと彼女を見下ろしているだけ。
そして――次に、紅く輝くセンサーから光が走った。
無理やり脳内に流し込まれる、幻視。
仲間たちが無惨に処刑されていく映像。初代ミス・ハートが焼かれ絶叫し、崩れ落ちる姿。そして、自分自身が、磔にされ無様に絶命していく未来の光景。
「やだ……やめてぇ……もう見たくない……っ! 見たくないぃっ!!」
マスクの中で、涙と鼻水、涎が混ざり合い、嗚咽が漏れる。身体は震え、上体がぐらりと後方へ倒れ――ミス・ハートはついに仰向けに崩れ落ちた。
その胸元と下腹部に、ネクロファージアの触手がうねりながら迫る。吸盤状の先端がバトルスーツ越しにピタリと貼りついた。
「や……だ……もう、やめて……っ!」
ズン……ズン……と、脈打つような吸引感。身体の芯から、力がじわじわと抜き取られていくような感覚。
「ち、ちからが……入らない……こ、これ以上は……」
やがて吸着が限界に達した瞬間、ミス・ハートの全身が白く発光し――変身が解除された。
「――あ……ぁあ……っ」
意識が残る中、彼女はインナースーツ姿の橘ミキへと戻っていた。ピンクのインナースーツは汗と失禁で濡れ、仰向けに倒れたまま弱々しく震えている。
「うふふ……満足した? ネクロファージア」
サドメアの声が静かに響き、ネクロファージアはぴたりと攻撃を止めた。
「では、予定通り――このヒロインには、人類への見せしめとして、公開処刑の舞台に立ってもらうわ」
「いや……そんなのいや……ころさないでぇ……お願い……っ!」
力なく倒れたまま、ミキは涙に濡れた目を見開き、震える声で懇願した。だが、その叫びはサドメアの冷笑とともに、闇の中へと消えていく。
「だったら最初から戦わなければよかったのよ。ふふ……ばかな子」
ミキの意識が、静かに闇の底へと沈んでいく。
その脱力した身体の股間部から、最後の失禁がじわじわと染み出し、身体の下で生温かいしずくが床に広がっていった。
第五章:公開処刑
朝焼けの薄明かりが射し込むなか、荒れ果てた大地にそびえ立つ異様な鉄塔――それが、デロスによって築かれた“処刑場”だった。荒野の中央に鎮座するその構造物は、巨大なX字型の枠を中心に、機械装置と配管が幾重にも絡みついた異様な制御台。処刑の演出と効果を両立させるよう設計されたそれは、まさに死を見せつけるためだけに造られた人工の磔台だった。
そのX字の中心に、ひとりの若い女性が磔にされていた。手足は広げられ、肌に密着したインナースーツが全身の輪郭をくっきりと浮かび上がらせている。髪の先は汗に濡れ、頬を伝うのは涙と涎。そして股間部の布地には、失禁の跡が滲んでいた。
その無惨な姿は、数十キロ離れた都市の巨大スクリーンに、音声付きで克明に中継されていた。
「だ、誰……あの子……?」 「ヒロイン……なのか……?」
群衆のささやきが、冷たい朝の空気に溶けていく。
次の瞬間、画面にサドメアの姿が現れた。黒衣の女帝――冷笑を浮かべたその顔が、都市中に響き渡る。
「人類の希望、“バトルフォース”はここに終わりを迎えるわ。ご覧なさい――これが、あなたたちの最後のヒロイン、“ミス・ハート”の末路よ」
処刑台の装置が作動し、磔にされたミキの右手首に、変身用のブレスレットが装着された。
「……や、やめて……お願い……もう許して……っ」
ミキのかすれた声が、涙混じりに零れる。しかしサドメアの冷たい視線は揺るがない。
「変身しなさい。でなければその情けない姿のまま、嬲り殺しにしてあげる。せめて最期くらい、“ヒロインらしく”死になさいな」
絶望に染まった瞳から、涙がぼたぼたと零れ落ちる。ミキは震える唇をかすかに動かし――
「……バ、トル……チェンジ……」
微かな声と共に、彼女の身体が眩い光に包まれた。インナースーツの上から、鮮やかなピンクのバトルスーツが形成され、二代目ミス・ハートが再び顕現する。
都市中にざわめきが広がった。
「ミス・ハート……!」 「あれが……本当に……?」
だが、ヒロインは無力な磔姿――その事実が、群衆の胸をますます締めつけた。
「では、始めましょう。正義のヒロインがどんな最期を迎えるのか――よく見ておくことね」
サドメアの手がかざされると、処刑台の装置が唸りを上げた。ミス・ハートの胸部と股間部に機械がせり出し、不気味な電極パッドがぴたりと吸着される。
「正義のエナジーを焼き尽くす電流――その痛み、初代のミス・ハートと同じように味わいなさい」
バチバチッ……ッ!
刹那、凄まじい電流がミス・ハートの身体を貫いた。
「ぎゃあああああああッ!!」
全身が仰け反り、処刑台の枠が軋む。ピンクのバトルスーツから蒸気が噴き出し、細身の身体が激しく痙攣した。電撃の波が容赦なく襲いかかり、意識を失うことすら許されない。
「やっ……やだあっ!!お願いっ、たすけてえぇっ……もうやめてええええっ!!」
マスクの奥で瞳がひん剥かれ、涙と鼻水と涎が混ざり、顎を濡らす。処刑台に縛られた脚が痙攣し、次の瞬間――
じょろろろ……っ……
熱い液体がスーツ越しにあふれ出し、股間部を濡らした。処刑台の下に、滴り落ちる音が残酷に響き渡る。
「まだ死なせてあげないわよ。ふふ、“見せしめ”はこれからよ」
床が開き、地中から四体の怪人たちがゆっくりと現れる。サーペント、スティングレー、アネモネ、そしてライオンフィッシュ。
「なっ……なんで……あなたたち……!」
「我らもまた、バトルエナジーで蘇った。今の我らの毒は――“死すら遅らせる”強さだ」
サーペントが獰猛に笑い、ミス・ハートの肩に毒牙を突き立てた!
「がッ……あ゛あああああああッ!!」
「恐怖と痛みに、骨の芯から染まっていけ……貴様の“正義”ごと溶かしてやる……」
肩口から走った激痛が神経を焼き、痺れと麻痺が腕へ、首筋へ、背中へと広がっていく。
次の瞬間、スティングレーの毒針が腹部へと深く突き刺さる!
「ひぎぃいぃぃっ……がふっ……っ!」
「内臓がどろどろに溶けていく感覚……じっくり味わうがいい。まだ死なせてやらん」
ミス・ハートは全身を震わせ、マスクの中で泡を吹きながら、呻き声を漏らした。身体は熱く、冷たく、そして重く……限界がすぐそこに迫っていた。
「うふふ……さあ、私たちの出番ね」
アネモネとライオンフィッシュがぬるりと近づいた。
「ふふ……可愛いわ、こんなにもビクビクして……女の子を痛めつけるのって、ほんと気持ちいいの」
「ほら……この子、またお漏らししちゃって……ああ、スーツの中、もうびしょびしょ……ふふ、最後くらい、気持ちよく“逝かせて”あげないとね」
アネモネの触手がミス・ハートの太腿を絡め、滑るように胴を締め上げながら毒を注ぎ込む。細く艶のある触手が、スーツの上から滑るたびに、ミス・ハートの身体が反応して痙攣する。
ライオンフィッシュは、柔らかく彼女の胸をなぞった後――鋭い毒針を、乳房の中心へと突き刺した!
「がぁ……っ! あ……っ……ああああああッ……っ!!」
絶叫が喉を裂き、背筋をのけぞらせて絶命寸前に達する。だが、まだ死ねない。毒は神経を焼くだけで、命そのものを奪おうとはしない。
「ねえ、ミス・ハートちゃん、いま、どんな気分……?女の子に好き勝手されて、死にかけて、恥ずかしい姿をみんなに見られて……気持ちよかったかしら?」
「さあ……そろそろ、静かに眠ってちょうだいね……大好きよ、ヒロインちゃん……」
アネモネがそっと頬に触れ、ライオンフィッシュが囁いた瞬間――
最後の毒が心臓を貫いた。
ミス・ハートの絶叫が途切れ、全身が痙攣を止め、力なく項垂れた。もう、声も、涙も、熱も――何も残っていなかった。
そして――
バトルスーツの輝きが音もなく消え、インナースーツ姿の橘ミキが、磔のまま晒された。脚の付け根からは、命の終わりを物語る最後の熱が、ぽた…ぽた…と流れ落ち、処刑台の下に乾かぬ染みを広げていた。
エピローグ:絶望の証明
都市中央の巨大スクリーンに、ひとりの若い女性――橘ミキの姿が映し出されていた。
変身は解け、インナースーツ姿のまま、X字型の処刑台に磔にされた彼女の肉体。目は虚ろに開かれ、涎を垂らした口元は、何かを訴えるように震えたまま止まっていた。
その全身は、戦いの末に流した汗と涙に加え、激しい電撃と毒によって引き起こされた複数回の失禁によって濡れそぼっていた。インナースーツは肌にべったりと張りつき、股間部には乾ききらない黒い染みが、あからさまな痕跡として残されている。
そしてヒロインを最終的に絶命させた毒――四体の怪人によって全身に注入された、強力な毒素。肉体は崩壊せずとも、内部は静かに、しかし確実に焼き尽くされていた。
その哀れな亡骸の映像が、街の中心に容赦なく映し出される。
やがて、サドメアがゆっくりと映像内に歩み寄り、カメラの前に姿を現した。
「これで“バトルフォース”は、ひとり残らず――完全に滅びた。今日からこの世界は、わたしたちデロスのものよ」
冷たく、それでいて満足げな笑みを浮かべた女帝。その宣言の直後、スクリーンはブラックアウトした。
沈黙。 都市全体を包み込んだ、圧倒的な沈黙。
やがて誰かが膝をついた。それは、シティ市民の、どこにでもいる一般の若者だった。その姿を見た他の者も、次々に膝を折り、天を仰ぎ、そして……沈黙のまま、地面に崩れ落ちていった。
彼らは知ってしまった。自分たちの希望が、ただの見せしめとして殺されたということを。その最期がどれほど無惨で、絶望に満ちたものであったのかを。
――そして場面は、再び処刑場へ。
荒野にそびえる処刑台。その中心には、今もなお磔にされたまま、動かぬ橘ミキの亡骸が風に晒されていた。目を閉じることも叶わず、身体を覆う濡れたインナースーツは、寒さと恐怖と苦痛の全てを吸い込んでなお、なおもその無様さを保っていた。
その足元には、彼女が漏らした最後の液体が作った水溜りが、冷たい朝日を反射しながら、じわじわと乾いていっていた――まるで、彼女の生きた証が、ゆっくりとこの世界から消えていくかのように。
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