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ごー
TGN2G
タイムアスモデウス
ごー
Katherine
いもいもたると
■タイトル 

ヒロイン母娘吸血悪堕ち 魔法少女ラブリールミナス ハッピーエンドルート [No.10630]

■プロット
ヒロイン母娘吸血悪堕ち
魔法少女ラブリールミナス

「No10617」のハッピーエンドルートです。思いつきです。終盤で分岐させました。連投申し訳ありません。

優秀な科学者であった父を亡くした月見里舞は母親の早織と二人暮らし。
ある時、舞はデスペリアの怪人カースバットに偶然襲われ、魔法少女ラブリールミナスとして覚醒。
それに興味を抱いたデスペリア皇帝ネクロスの命により、母早織はカースバットから巧妙な罠を仕掛けられる。じわじわと侵食される母。やがて邪悪な快楽の虜となった早織は、娘の舞をもデスペリアに捧げることを誓う。母の支えを糧に気丈に戦ってきた舞の足元から日常が崩れていく。果たして舞はデスペリアを倒すことができるのか?

【設定】

邪法帝国デスペリア
人々を弄び、悪の道へと籠絡することで、その負の感情を吸い上げ、勢力を拡大している謎の組織。皇帝ネクロスが率いていること以外、全容は未だ不明だが、ラブリールミナスの登場により、停滞を余儀なくされている。

ネクロス
デスペリア皇帝。常に仮面を装用した人間の姿をしているが、その実体は負の高エネルギー体に引き寄せられた人間の負の感情を糧とした人ならざる存在。数々の怪人を生み出し、人間の心の弱さを利用した狡猾な手段を用いて人間を堕落させる事を何よりも好む。

カースバット
デスペリア怪人。コウモリを模した人型怪人。人々の心を操る邪眼と吸血能力を持つ。邪眼に魅入られた者は余程強靭な精神力がない限りカースバットの下僕として言いなりになってしまう。また吸血された者は、生命力を吸い上げられる代わりに負の感情を注入され、次第に邪悪な思考に染まっていく。コウモリに変身することもでき、短時間であれば姿を消す能力もある。


月見里 光一郎(やまなし こういちろう)
後述の早織の夫で舞の父親。故人。正義感の強い人格者で、優秀な科学者でもあったが、別次元の空間からエネルギーを取り出すという研究が学会から異端視され、失意のうちに謎の死を遂げた。
実は実験中に別次元からの負のエネルギーを取り出してしまい、それに飲み込まれて絶命した。皮肉なことにこの時のエネルギー体がネクロスの原型である。

月見里 早織(やまなし さおり)
光一郎の妻。大学に入学して間もなく同じ大学の研究室だった先輩の光一郎と学生結婚。若くして舞を授かったことで自身の研究者としての道は諦めたものの光一郎の研究を励まし、陰ながら支え続けた才媛。現在は高校教師をしながら女手一つで舞を育てている。

月見里 舞(やまなし まい)
光一郎と早織の一人娘。私立の女子校に通っている。父に似て正義感が強く、明るくポジティブな女の子。父の死後、酷く落ち込んだ時期もあったが、前向きに生きることを決意。誕生日に父からもらったプレゼントのペンダントを身に付けていたところ、偶然デスペリアの怪人カースバットに襲われる。邪眼の力で完全に魅了される寸前にペンダントが輝き出し、正のエネルギーが彼女に力を与えたことで変身。その姿は幼い頃に夢見た正義の魔法少女の姿だった。



①魔法少女ラブリールミナス誕生!

反響する靴音。
舞「はぁはぁはぁ…」
息を切らせて逃げる舞。
デスペリアの怪人カースバットが追い付き、角に追い詰められる。
怪人「ケケケッ、こいつは上物だぁ」
舞「こっ、来ないで!」
手に持っていた学校の鞄を無造作に振り回すが、怪人は全く意に介さず近寄り、女性に手を掛けようとする。
怪人「さぁ、これで大人しくなるがいい!こっちを見るんだ!」
嫌がる舞の両肩を押さえ込むカースバット。
舞「いや!何をするの!パパ!パパ…助け…て…」
カースバットの邪眼が光る。
舞「…あっ…」
途端に全身から力が抜け、先程までの抵抗が嘘のように無抵抗になる舞。
怪人「ケケケッ、お前はこれからこのカースバット様の奴隷になるのだ…」
舞「…はい。私はカースバット様の奴隷です…」無表情で復唱する舞。
怪人「いいぞ、いいぞ!ケケケッ、久しぶりに若い女の血でも頂くか!さあ、俺様にのどを差し出すんだ!」
舞「はい…カースバット様…」
ブラウスのボタンを外し自ら胸元まで下げ、鎖骨まで露わにする舞。
よだれを拭う様な仕草をして舞の首筋に近付くカースバット。
怪人「んん?何だ?これ?」ふと舞の首から掛かっていたペンダントの弱い光に気付くカースバット。その途端、光が急速に拡大して辺りを照らす。
怪人「ギャァァァ!!目がァァァ!」顔を覆いながら後退るカースバット。
舞「エエッ!な、何!?」
光の中で正気に戻る舞。眩い光に包まれた彼女はいつの間にか裸から可愛らしい魔法少女の姿に。信じられない様子で両手を見る舞。
舞(これ…私が好きだった魔法少女の格好じゃない!もしかして…パパが助けてくれたの…?)
やがて光が収束すると、そこにはペンダントを握りしめ、自信と力に満ちた姿の魔法少女が。
怪人「なっ、お前、何者だぁ!」
ようやく視界が戻ったカースバットが叫ぶ。
舞「…聖なる光で悪を断つ!魔法少女ラブリールミナス!」決めポーズ。
怪人「何だと!?ま、魔法少女だと!?」
舞「よく分かんないけど、そこのあなた、やっつけます!」
怪人「ふざけるなぁ!小娘がぁ!」
殴りかかるカースバット。しかし、ラブリールミナスに軽く躱され、蹴り飛ばされる。
怪人「…クッ、なんて力だ…」首を振り息を荒げるカースバット。
舞「フフッ、さあ、観念しなさい!」
構えるラブリールミナス。
怪人「おのれ…いいだろう…なら、これでどうだァ!」ラブリールミナスの真正面から邪眼の力を開放するカースバット。
舞「うっ…これ…は…」構えを解き、先程と同じ様な姿で立ち尽くすラブリールミナス。
怪人「ケケケッ、勝負あったなぁ、ラブリールミナス。」ラブリールミナスに近付くカースバット。微動だにしない無表情の舞。
怪人「…さて、さっさと吸血してお前の心を闇に染めてやるか…」カースバットが首筋に顔を寄せた瞬間。
舞「…なーんて、ね」ニヤリと微笑むラブリールミナス。
怪人「なっ、ウゲェ!!」次の瞬間、鳩尾に強烈な一撃を食らい、吹き飛ぶカースバット。
怪人「ばっ、馬鹿なァ!」
舞「そんな力、今の私には通用しないわ!」ラブリールミナスの右手に光が集まり、先端がハートを模したスティックが現れる。そのハートに再び光が集中する。
舞「これでおしまい!ルミナス〜ストライク!!」怪人に向けてスティックを振るラブリールミナス。
怪人「ギャァァァ!!お、覚えてやがれぇ!」ギリギリのタイミングで咄嗟にコウモリ姿に変身したカースバットだったが、その圧倒的な光の力が身体を掠め傷を負い、ふらふら飛び去る。
舞「…はぁ…はぁ…私…やっつけ…た?」
必殺技で消耗し、肩で息をするラブリールミナス。力を抜くと元の服装に戻る。その首から下げたペンダントがキラリと光る。
舞「パパ…私…」ギュッとペンダントを握りしめる舞。

②邪法帝国デスペリア

デスペリア内部。跪くカースバット。その前で玉座に頬杖を付いて座るネクロス。

ネクロス「ほう、魔法少女、か…」
怪人「ハッ、このカースバットの邪眼の力、初めて破られました…」恐懼して報告するカースバット。
ネクロス「ふむ、では下級妖魔のたぐいではちと酷であったか…」
立ち上がり、空中にスワイプする様に手を翳すと、魔法少女と下級妖魔が戦う姿が映し出される。圧倒的な力の差で倒される下級妖魔。決めポーズをするラブリールミナス。
怪人「こ、この女です!」
ネクロス「なるほど、興味深い力だ…」
怪人「ご報告が遅れて誠に申し訳ございません…」土下座するカースバット。
ネクロス「よい。貴様の力でもってしても太刀打ちできぬとなれば搦手を用いるしかあるまいて。」
怪人「…勿体ないお言葉、恐れ入ります」更に平伏するカースバット。
ネクロス「…まずは…この魔法少女とやらには当面好きな様に暴れさせ、油断させるとして…カースバットよ、その間に此奴の情報を集めるのだ。」
怪人「ハハッ」
ネクロス「誘き出すために下級妖魔をいくらでも用いて構わぬ。急げ。」
怪人「ハッ。では早速」一礼して立ち去るカースバット。
ネクロス「さて、どう楽しませてもらおうか…フッ」一人思案するネクロス。

③魔法少女の決意

数週間後。
舞「ただいま、ママ!何か疲れちゃった〜はぁ…」
リビングに入ってくるなり、鞄を投げ出してソファへと崩れ落ちる舞。
早織「あら、お帰りなさい。今日も遅かったわね。」
キッチンから笑顔で現れる母、早織。
早織「…ちょっと、舞、どうしたの?その格好。」目を丸くして近寄る早織。
舞「え?あっ、これ?」
よく見るとジャケットやスカートが所々汚れており、一部は破れ、はだけている。
舞「あっ、えっと…その…そこで転んじゃって。」バツが悪そうに微笑む舞。
早織「ねえ、舞。」その姿を見て、舞の隣に座り、手を握る早織。その表情は真剣だ。
早織「今日こそ言わせてもらうわ。あなた、何か隠してるでしょ?」
舞「そ、そんなこと…ないよ」明らかに狼狽える舞。
早織「ほら、やっぱりおかしいわ。あなたは嘘を付くのが下手だもの。」
舞「………。」無言で俯く舞。
早織「それ、ママに言えないこと?」
優しい口調で諭す様に話しかける早織。
早織「舞。あなた最近、ずっと帰りが遅いし、何で遅くなったかも…はぐらかして教えてくれないけど…」
舞を抱き寄せる早織。
早織「…一人で抱え込まないで。お願い。」舞を優しく抱きしめる早織。
舞「…ごめんなさい…」すると意を決した表情で立ち上がる舞。
舞「ママ、これを見て」
ペンダントを握り目を閉じる舞。眩い光に覆われて魔法少女に変身する。
早織「舞!?」
舞「…ママ。これ、パパにもらった力なの。」
早織「光一郎さん…に?」驚く早織にこくりと頷く舞。
舞「お誕生日にパパからもらったペンダントの力で…」もう一度ペンダントに手を添えると、白く輝いて元の姿に戻る舞。
舞「…こうやって自由に変身できるようになったの。でね、今、この力を使って最近ニュースになってるデスペリアっていう悪い奴らをやっつけ…」
早織「…舞」再び舞を抱きしめる早織。
早織「やっぱりあなたはパパとママの娘なのね…」
舞「ママ…」
早織「光一郎さんは人一倍、正義感が強くて、勇気ある科学者だったわ。ママはそんな光一郎さんが大好きだった。」そして舞の両肩に手を置く。
早織「やりなさい、舞!きっとそのペンダントの力は偶然じゃないわ。パパがあなたに希望を託したんじゃないかしら。」
舞「うん!私もそう思う!」明るく答える舞。
早織「フフッ、ママも応援するけど、あんまり無茶しちゃだめよ?」
舞「ありがとう、ママ!」微笑みあう二人。

そのリビングの楽しげな様子を窓の外から監視する一匹のコウモリ。
(見つけたぞ…ラブリールミナス!)
コウモリの目が紅く光る。その正体はカースバットの擬態である。
(ケケケッ。変身したのが運の尽きだったな…やはりただの小娘よ。)
そこへネクロスの声がこだまする。
ネクロス(カースバットよ、よくやった)
怪人(ハハッ。間抜けな魔法少女が自ら光の力で居場所を知らせることになるとは、何とも愚かなことで。)
ネクロス(良いではないか。おかげで手間が省けたというもの。)
怪人(さて陛下、如何いたしましょう?)
ネクロス(ふむ、そうだな…あの母親、使えそうではないか?)
怪人(なるほど、籠絡する価値はありますな。畏まりました。後はお任せを。)
ネクロス(フフッ、期待しておるぞ。)
怪人(ハハッ。待っていろ、ラブリールミナス。貴様にはとっておきの絶望を味あわせてやるわ…ケケケッ)飛び去るコウモリ。

④邪な罠

「大変です!デスペリアの妖魔が朝から破壊活動をしています!」

翌日の朝。テレビから白昼堂々と妖魔が暴れ、街に黒煙が上がるニュースが流れる。真剣に見つめる母娘。
舞「ママ、行ってくる」頷く早織。
早織「気を付けるのよ」急いで家を出て行く舞。
(あの娘のことだもの…危ないから止めてと言ってもきっと聞かないわ。応援してあげるしかない。けれど…)
舞の後ろ姿を見送った後、ダイニングテーブルの上に置かれた光一郎の写真立てをそっと抱きしめる早織。
早織「…光一郎さん。どうか、どうか…舞を守ってください。」
そこへ呼び鈴が鳴る。はい、と応じて写真立てを置き、玄関へ出る早織。
早織「はい、どちら様?」返答はない。ドアスコープにも人影はない。小首を傾げつつ部屋に戻ろうとすると、コンコンとノックする音がして、思わずドアを開けてしまう。
カースバットの手が早織の腕を掴む。
早織「きゃ…ぁ…」
早織が悲鳴を上げるより怪人のもう片方の手が口を塞ぐのが早かった。
怪人「さぁ、俺様の目を見るんだ!」妖しげに紅く光る両目。
途端に全身が脱力して無抵抗に佇む早織。
怪人「ケケケッ、よし、我が術中に嵌ったようだな…」全身を舐めまわすように物色するカースバット。
怪人「まあ、オトリとはいえあの数の妖魔相手だ。ラブリールミナスも当分戻れまい。このまま頂くとするか…。」
怪人「お前、何て名前だ?」
早織「早織…月見里早織です…」
怪人「そうか、よし、早織。お前はこれからこのカースバット様の下僕になるんだ。いいな?」
早織「…はい。私は…カースバット様の
下僕です…」虚ろな表情で答える早織。
怪人「ケケケッ。よしよし。では早速血を吸ってやる…」
早織の首筋を狙うカースバット。
怪人「ん、いや、待て。首筋に吸血の跡が残ればラブリールミナスにバレるやもしれんな…よし。早織、服を脱ぐのだ…」畏まりました、と服を脱ぐ早織。抜群のスタイルが顕になる。
怪人「ケケケッ。よく見たらこいつもいい女だなぁ。たまらないぜ…」
早織「…あん…」
形の良い胸に舌を伸ばすと早織から思わぬ吐息が漏れる。
怪人「そうか、そうか。では俺様がじっくり可愛がってやる…しかしまずはこれからだ…!」カースバットが早織の美乳に牙を突き立てる。
早織「あっ!」一瞬、痛みで声を上げるも、次第に惚けたようなうっとりとした表情になっていく。
早織「ああ…気持ちいい…」
怪人「…そうだろう、血を吸われるのは気持ちいいだろう?」
早織「はい…もっと吸ってください…」
怪人「ふむ、そうしたいところだが、今日の吸血はここまでだ。別の快楽をくれてやる。それ、奉仕しろ」カースバットのイチモツが早織の鼻先に。魅了の力なのか、愛おしそうにフェラをする早織。
怪人「なかなか上手いではないか」
早織「ありがとうございます、カースバット様…あん」フェラをしながらもう片方の手で陰部を弄り始める早織。
怪人「ケケケッ。相当な好き者のようだな。よし、壁に手を置け。」はい、と壁に手を付いて怪人にくねるように臀部を差し出す早織。
早織「ああ…早く…お願いします…」
怪人「よし、ぶち込んでやる!」
立ちバックで乱暴に挿入するカースバット。声にならない様子で電流が走ったかのように痙攣する早織。
怪人「ケケケッ!こいつはいいぞ!」
早織のくびれた腰を両手で掴み、ガンガンと腰を振るカースバット。繰り返し突き続ける。
早織「ああっ、カースバット様のちんぽ、最高です!」やがてとろんとした表情で涎を垂らす早織。
怪人「イクぞ!受け取るがいい!」
早織「私もイクぅぅぅ」
早織の中で果てるカースバット。頭が真っ白になり、何度も痙攣してへたり込む早織。その満足げな横顔をのぞき込みカースバットが囁く。
怪人「いいか、早織よ。これからお前は少しずつ生まれ変わるのだ。身も心もデスペリアに忠実な下僕としてな…ケケケッ」
早織「…はい」
怪人「また来るぞ。お前はそれまで今日のことは忘れるのだ。いいな?」
早織「はい。全て忘れます…」
怪人「ではまた会おう…」姿を消すカースバット。

早織「えっ?私…何を…」
夕刻。ダイニングテーブルにうつ伏せになっていたところを目覚める早織。
早織「もう夕方じゃない…うっ…」頭痛で頭を押さえる。
舞「ただいま!ママ…大丈夫?」そこへ帰宅してくる舞。
早織「あ、お帰りなさい、うん、何ともないわ。」椅子から立ち上がろうとしてふらつく。
舞「ママ!」支えようと寄り添う舞。
早織「ごめんなさい。ちょっと立ちくらみがしただけよ。大丈夫。」気丈に微笑む早織。
早織「さぁ、ご飯にしましょうね。舞は手を洗ってらっしゃい。」
舞「うん。ママも無理しないでね。」
うんと頷いてキッチンへ入る早織。
(…どうしたのかしら…何か…身体が重いわ…)不安げな表情の早織。

⑤深化する悪意

早織「あっ…あっ…あん…」
数日後。昼間から嬌声が響くリビング。ダイニングテーブルの上で仰向けになった早織がカースバットと激しいセックスを繰り広げている。両脚でしっかりとカースバットの腰を挟み込み、快楽に溺れている。胸の噛み跡からは血が滴っている。
怪人「ケケケッ。こりゃ、邪眼や吸血の力だけじゃないなぁ。なあ、早織?」
早織「はい…早織は淫乱な女です。夫を亡くしてからずっと欲求不満だったんです。だから、もっと血を吸って、もっと犯してください…。」
嬉々として答える早織。
怪人「元々素質があったってワケだ。いいぞ。こいつは好都合だ。」ふとカースバットがテーブルの上の写真立てに気付く。
怪人「なるほど、これがダンナか?」
早織「…はい。私の夫、光一郎さんです…」すると突然、夢見心地だった早織がハッと正気を取り戻す。
早織「えっ!?きゃぁぁ、私、な、何してるの!?」咄嗟にカースバットを押しのけ、胸元を押さえながら立ち上がる。
怪人「おいおい、ダンナの写真で正気を取り戻したのか?でもそりゃないぜ?」
早織「あ、あなたは…怪人?何故ここに…?」震えながら壁際に後退る早織。
早織「止めて!近づかないで!」近くにあった物を投げて抵抗する早織。
早織「はっ、離してっ!」しかし全く意に介さず近寄り、早織の腕を掴んで引き寄せるカースバット。
怪人「ケケケッ。あんなに愛し合ってたのに、随分とつれないじゃないか、なあ、早織?」両目が紅く光るカースバット。思わず見つめてしまう早織。
早織「…ああ…そん…な…光一郎…さん」
再びぼんやりと意識が遠のく早織。
怪人「よしよし、もう後戻りできないようにしてやるからなぁ」
早織の柔らかな胸から吸血するカースバット。
早織「はぁ…はぁ…ああ!すごい!」途端に目を見開き身体をくねらせ、カースバットの頭を抱きしめながら快楽に酔う早織。血を滴らせる吸血跡から周辺の血管へと放射線状に紫の光が這っていく。どくん、と早織が痙攣する。
早織「あ…う…カースバット様ぁ…もっと、もっと気持ち良くしてください!」
怪人「それでいい。もっと快楽に溺れろ…自分の欲望に素直になるんだ…」
早織「自分の欲望に…素直に…」
怪人「そうだ。お前の本当の姿をダンナにも見てもらえ。」テーブルの光一郎の写真を早織に向けながら、早織の頬を怒張したペニスで叩くカースバット。
怪人「ほれ、どっちがいいんだ?ダンナか?コレか?」
早織「あん…いい匂い…」わずかに躊躇ったものの、やがて唇を舌先で湿らせると、恍惚とした表情でむしゃぶりつく早織。
怪人「ケケケッ。ダンナのことはいいのか?」愛おしそうにペニスに舌を這わせながら横目でちらりと写真に目を遣る早織。
早織「フフッ、死んだ男なんかどうでもいいですわぁ…」ニヤリとこれまでにない妖艶な微笑みを浮かべる早織。
怪人「そうか、そうか。自分に正直になってきたな。」
早織「ありがとうございます、カースバット様。」
怪人「よし、褒美をくれてやる。出すぞ!」盛大に早織の美しい顔にぶちまけるカースバット。
早織「…素敵」指先で精子をかき集めて味わう早織。再びどくん、どくんと胸元の吸血跡が疼く。
早織「美味しいわぁ…」命令されるまでもなくカースバットのペニスを綺麗に舐め回す早織。
怪人「ケケケッ。どうだ、早織。我がデスペリアは素晴らしいと思わないか?」
早織「はい、こんな素晴らしい世界があるなんて知りませんでした…」立ち上がり、自らカースバットの胸元に飛び込んでキスをする早織。
早織「カースバット様のおかげで本当の自分の姿を知ることができました。ありがとうございます。」
怪人「なら1つ、頼みがあるのだが、やってくれるか?」
早織「何なりとお申し付けください。何でもいたします。」
怪人「なに、簡単なことだ。お前の娘にもこの素晴らしさを伝えてやりたいのだ。そう思わんか?」
(…えっ?娘?…舞…舞!?)
舞の名前が思い浮かんだ瞬間、ハッと正気に戻りそうになった早織だったが、胸の吸血跡から紫の光が広がり、苦しそうに頭を抱えてうずくまる。(…ま、舞…ママは…私は…うっ…あ、頭が…)
怪人「…どうだ、早織?」
(…ああ…舞…ママ…もうダメかも…ご、ごめん…なさ…)
ややあってふらりと立ち上がった早織の目が紅く光る。淫靡に微笑む口元には牙が覗く。
怪人「ケケケッ。全身に邪悪な気が染み渡ったか。案外早かったな。」
早織「ああ…カースバット様。もちろん、娘の舞にもぜひデスペリアの偉大さを教えてやりたいと思います。デスペリアこそ身も心も捧げるに相応しい組織ですわ。絶対の忠誠を誓います。」
怪人「それでこそ我が下僕だ」
早織「カースバット様、今のあの娘は魔法少女ラブリールミナスとして恐れ多くもデスペリアに楯突いています。」忌々しげな表情を浮かべる早織。
怪人「ほう、やはりラブリールミナスはお前の娘であったか。で、どうする?」
早織「はい。私はあの娘の全てを把握しております。普段の生活の中からじわじわとデスペリアの素晴らしさを教育するつもりでございます。」
怪人「ケケケッ。随分と楽しげではないか?そんなに自分の娘を裏切るのが嬉しいか?」
早織「最高ですわ。考えただけでもゾクゾクしちゃいます。早織はカースバット様の淫らで忠実な下僕です。」
吐息をもらしながら陰部と胸に自ら手を伸ばす早織。
怪人「よしよし、では続きをしながら作戦会議といこうか…」
早織「嬉しい、カースバット様ぁ。」
抱き合いソファになだれ込む。カースバットの上で跨り、騎乗位で腰を振り始める早織。
(ああ、舞!待ってて、ママがあなたもくだらない正義感から解放してあげるわ!フフフッ…)甘い喘ぎ声をあげる早織の顔に邪悪な微笑みが浮かぶ。

⑥異変

朝。
舞「ママ、おはよう!」
制服姿でリビングに入ってくる舞。
早織「あら、早いわね。おはよう。」
キッチンから淀んだ色の液体が注がれたコップを二つ持ってくる早織。
舞「?これ、何、ママ?」
早織「ほら、舞がいつも皆のために頑張ってるでしょ?だから私も何か出来ないかなって。」
テーブルに着いた舞の前にコップを置く早織。あまり食欲をそそらない見た目に少し息を呑む舞。
早織「はい、ママ特製の栄養ジュース。見た目は悪いけど、とっても元気が出るから試してみて。」舞の目の前で一口飲むと唇の端を舌先でぺろりと舐める。
早織「…あん、美味しいわ」
舞「…えっと、いただきます…」気乗りしない様子だったが意を決して一気飲みする舞。
舞「!!…にがっ…」あまりの不味さに思わず顔をしかめる舞。
早織「フフッ。舞はまだ子どもね。この苦みが美味しいのよ。でも身体にいいから、これを飲んで頑張って。」
舞「う、うん…大人の味って感じなんだね。ありがとう、ママ。じゃあ学校行くね。行ってきます!」にっこり笑って出て行く舞。
早織「行ってらっしゃい…」胡乱な目つきで見送る早織。次第に呼吸が荒くなり、スカートの中に手が伸びる。
早織「ああん、カースバット様のザーメン入りジュース、最高だわぁ。」
(今ごろ舞も身体が火照ってたまらないはずよ…フフッ。)
いつの間にか口元から牙が覗き、目が紅く光る早織。

通学中の舞。
学校の近くまでは来たものの、ふらつきながら歩いている。
舞「はぁ…はぁ…何か…身体が…熱い…」
怪人「ケケケッ。久しぶりだなぁ。ラブリールミナス!」そこへ下級妖魔を引き連れたカースバットが現れる。
舞「…か、怪人!こんな時に…」
怪人「おやおや、調子が良くないみたいだなぁ?…かかれ!」顎で下級妖魔に指示するカースバット。
舞「…ん~、もうっ!」即座に変身して応戦する舞。しかし、何とか下級妖魔を押しのけで倒すものの、いつの間にかカースバットに背後を取られて胸を乱暴に揉まれる。
舞「あん…何、これ!」
途端に電流が走ったかのように全身が痙攣する舞。
怪人「んん?まさか気持ちがいいのかぁ?」
舞「ば、馬鹿なこと言わないで!」
すぐさま振り返りカースバットを払い除ける舞。
舞「もう逃さないわ!ルミナスストライク!!」
ハートのスティックを出してルミナスストライクを放つ舞。
怪人「ケケケッ。また会おう、ラブリールミナス!」あっという間に姿を消すカースバット。
舞「…逃げ…た?」肩で息をする舞。朦朧とした意識の中で変身を解除しないまま、またふらふらと歩き始める舞。

学校の個室トイレに入る舞。
舞「…はぁ…はぁ…ダメ…もう我慢できない…何これ…」便座に座り込みオナニーを始める。上気した顔で片手でくちゃくちゃと陰部をいじりながらもう片方の指先で唇をなぞる。
舞「ああ…欲しい…」
咄嗟にスティックを出す舞。
舞「…これ…気持ちいいかな…」とろんとした表情でスティックを眺める舞。やがて持ち手の方を自分の割れ目にあてがい、愛液でシミが付いたショーツの上からこすり始める。
舞「あっ…あん…」だらしなく舌を出し、もう片方の手で胸を揉む舞。
舞「…あ…うっ!イクッ」ビクビクと全身の筋肉が収縮し、ショーツのシミが一気に広がると、変身が解ける。
舞「あ…あれ?私…変身したままだったっけ…」
そのまま急激な脱力感に襲われる。
舞「…何だか…すごく…疲れちゃった…」
そのままトイレでかくんと意識が途絶え、目を閉じる舞。

舞「…ただいま…」帰宅する舞。その表情にいつもの元気はない。
早織「お帰りなさい、舞。どうかしたの?」心配そうに舞の顔を覗き込む早織。舞の額に手を当てる。
早織「熱はないみたいね…具合が良くないの?」
舞「…大丈夫。ちょっと疲れただけみたい…」いつもの優しい母親の様子に癒やされた舞が微笑む。
二人でソファに座る。
早織「大変だったのね…ねぇ、舞、先にお風呂に入ってきたら?温まるわよ」
舞「うん、そうしようかな。ありがとう、ママ。」早速お風呂場へ向かう舞を見てニヤリとする早織。

浴室。
舞「あ〜、何か今日は疲れたなぁ…」
湯船に浸かりながらホッとする舞。
舞「でも何だろ?入浴剤かな?すごく甘い匂いがする…」白く濁った湯を掬ってクンクンと嗅ぐ舞。
舞「…いい匂い…」目つきが少しぼんやりとし始める舞。
早織「ねぇ、舞。私も入っていい?」
そこへ豊かな胸を腕で隠した早織が入ってくる。
舞「えっ!?ママ?」
早織「久しぶりにいいじゃない?」
舞「えっ、あっ、ちょっと恥ずかしいかも…」早織が入れるように身体をずらしながらも早織の裸体から目を逸らす舞。
早織「フフッ。私だって恥ずかしいのよ?でも…」湯船に浸かり、優しく舞の手を取り撫でる早織。
早織「頑張ってる舞をマッサージしてあげようって思って。」そのまま取った手を引き寄せ、舞の姿勢をくるりと変え、自分と同じ向きで背中から舞を抱き締める早織。
舞「ママ…」
安心した表情で、そのまま身を任せてもたれかかる舞。早織の顔の前に舞の色白の首筋が。我慢できないといった表情でペロリと舌舐めずりした早織の口から牙が覗く。
早織「大丈夫、チクッとするのは最初だけよ。」エッと振り返ろうとする舞より早く舞の首筋に牙を立てる早織。
舞「痛ッ!!」後ろから早織に吸血される舞。抵抗しようともがくも早織に後ろからしっかりと羽交い締めにされ吸血が続く。
舞「あっ…ああっ…」次第に抵抗する意志がなくなり、全身が弛緩する舞。それを見て牙を抜く早織。吸血跡から二筋の血が流れる。
早織「もったいないわ…」ペロリとその血を舐め取る早織。その瞬間ビクンと反応する舞は恍惚の表情を浮かべている。
早織「どう?舞。気持ち良かったでしょう?」
舞「うん…気持ち…いい」
早織「ママがもっと気持ちよくしてあげるわ…」舞の身体を丁寧に弄る早織。
舞「あん…ママ…」首を傾け、早織と唇を重ねる舞。ディープキスをしながら舞の胸を揉み、湯船から出たスラリとした舞の太ももに手を伸ばす早織。そのまま指先でなぞりながら湯船の中の舞の股間に辿り着く。
早織「フフッ。舞の処女は取っておきましょうね…」舞の割れ目を撫でる早織。
舞「あっ、ダメ!気持ちいい!」その刺激だけでも舞の敏感になった肢体が跳ねる。
早織「ねぇ、舞。気持ちいいことって素敵でしょう?」
舞「うん、素敵…」
早織「ママにこの気持ち良さを教えてくれたのはデスペリアなのよ…」
舞「デスペリアが…」
早織「そう。だからデスペリアは素晴らしいところなの。」
舞「デスペリアは素晴らしい…」
早織「そうよ。でもあなたの正義感はどうかしら?あなたを苦しめるだけじゃなかった?」
舞「そんな…ことは…」早織が舞の身体を刺激する。ああっと快楽に喘ぐ舞。
早織「舞。よく聞いて。ママはあなたが頑張り過ぎちゃうことが心配なの。その原因はあなたの正義感なのよ?」
舞「私…ママに心配してほしくない…」
早織「そうでしょう?ならママの言うことを聞いて。くだらない正義感なんか捨てて、気持ちいいことをいっぱいしましょう?」
舞「…うん…気持ちいいこと…いっぱい…する…」
早織「そう、それでいいの。そして…」
舞に顔を寄せる早織。両手で舞の顔を包み込む。
早織「それを与えてくれるのがデスペリアよ。」紅く光る目で惚けた表情の舞を凝視する早織。こくりと頷く舞。
早織「さあ、ママと一緒にデスペリアに忠誠を誓いましょう?」
舞「…デスペリアに…忠誠を…」
すると突然、脱衣場のペンダントから眩い光が溢れ、浴室も包み込む。
早織「!!!」あまりの眩しさに顔を手で覆う早織。一瞬で正気に戻る舞。
舞「わっ、マ、ママ!ごめんなさい!」急に恥ずかしさを覚えた舞が慌てて浴室から出て行く。
早織「…えっ?私…何をしているの…」舞同様、正気に戻りかけた早織だったが、次の瞬間、どくん、どくんと全身を脈動する邪悪な気が溢れ、俯いて頭を抱える。
早織「…ああ、惜しいわ…もう少しだったのに…」再び顔を上げたその表情は邪悪そのものだった。

⑦術中の魔法少女

翌朝。登校する舞。
舞「ああ…ママが起きる前に出てきちゃった…」
(だって気まずいんだもん…でもママ…何か…変な感じ…)
歩きながら無意識に首を擦る仕草をする舞。すると吸血跡に気付く。
舞「…ん?何これ?」
(…変な虫に刺されたのかな?)
突然、その傷からどくんと全身に脈動が広がる。
舞「…うっ…」その場にうずくまる舞。
(…何よ…何かすごくイライラする…何で私が正義の味方なんてして苦労しなきゃいけないのよ!)ハッとする舞。
舞「ああっ、もう!」嫌な感情を振り払うかのように立ち上がる舞。
怪人「ケケケッ」いつの間にか目前にカースバットの姿が。
舞「また、お前か!カースバット!」舌打ちをして変身する舞。
怪人「おお、怖い、怖い…」大袈裟に怖がる仕草をしながら逃げて行くカースバット。
舞「待ちなさいよ!」頭に血が昇り正常な判断ができない舞はそのまま追いかけてしまう。
近くの廃工場に消えるカースバット。
舞「逃げても無駄よ!」
勢い良く飛び込む舞。しかし仄暗い空間にカースバットの姿はない。
舞「出てらっしゃい!今日こそめちゃくちゃにしてあげるんだから!」
怪人「ケケケッ。滅茶苦茶にされるのはお前の方だ、月見里舞。」
舞「何で、私の名前を?…うっ…いッ…たッ」
早織に吸血された時と同じくいつの間にか背後に現れたカースバットに首筋を咬まれる舞。
舞「…ああっ…あっ…あっ…」
(…ダ…ダメ…力が…入ら…ない…)
全身の力が抜けていく舞。
(…なん…で…気持ち…いい…の…)甘い表情を浮かべ始める舞。
怪人「ケケケッ。やはり早織のおかげで弱っているようだなぁ。」
吸血を止めて口元を拭うカースバット。
舞「…あな…た…今…なん…て…」解放され、首を押さえながら辛うじてカースバットから距離を取る舞。
怪人「おっと、余計なことは知らなくていい。それよりこれを見るんだ!」
カースバットが邪眼の力を使う。
舞「あっ…見ちゃ…だ…め…」吸い込まれるように見つめてしまう舞。両手をだらんとして直立不動で立ち尽くしてしまう。
怪人「おお!効いたか?」近寄り舞の顔に触れるカースバット。微動だにしない舞。
怪人「ケケケッ!ついにやったか!おい、お前は俺様の何だ?言ってみろ」
舞「…はい。私はカースバット様の…下僕です…」虚ろな視線で答える舞。満足げに頷くカースバット。
怪人「さて、今度こそお前をいただくぜ。さあ、俺様のモノが欲しいんじゃないのか?」自分の股間を指さすカースバット。
舞「…ああ…欲しい…欲しいです…」
紅潮した表情でぺたんとその場に座り込み、股を開く舞。
舞「…ここに…ください…カースバット様…」ショーツをずらしてカースバットに媚びる舞。
怪人「いいぞ。しかし、その前にやることがあるんじゃないのかぁ?」誇張するように股間を突き出すカースバット。すると四つん這いになってゆっくりとその前に近付く舞。
舞「ご奉仕させていただきます…」うっとりとした表情でカースバットの股間に鼻を擦り付けると既に大きくなったモノを丁寧に取り出し、しゃぶりつく舞。
(この味…私知ってるわ…美味しい…)
怪人「ケケケッ、なかなか上手いじゃないか。」
舞「…ありがとうございます…ああ…カースバット様…もう…我慢できません…」唾液が糸を引きながら舞の口元から垂れる。腰をくねらせる舞。再び脚を開いてカースバットを誘う。
舞「忠誠の証に…カースバット様に私の初めてを捧げます…」
怪人「ケケケッ。お前、処女だったのかぁ。こいつはたまんねぇな。」舞の中にゆっくりと挿入するカースバット。既にとろとろに熱い内部へとすんなり入っていく。
舞「ああああっ!!」処女喪失の痛み以上の桁違いの快楽に身をのけ反らせる舞。
怪人「どうだ?堪らんだろ?」
舞「はい!気持ち良過ぎます!」自ら腰を深く密着させてカースバットに抱きつく舞。その緩んだ表情はもはや凛とした正義の魔法少女の顔ではない。
怪人「よしよし、更なる快楽に溺れるがいい…」カースバットの牙が再び舞の首筋に襲い掛かる。
舞「あっ…こっ、これ!すご…すぎるぅぅ!!」
焦点の合わない視線で自ら首筋を差し出し、より強くカースバットを抱き締める舞。
舞「カースバット様、大好きぃぃ!」
舌を出して叫ぶ舞の口元に小さな牙が。しかしその瞬間、またも舞の胸元のペンダントが輝き始める。
怪人「…!!何だと!?」慌てて舞から離れるカースバット。舞の身体が光に包まれ、吸血跡と牙が消えて行く。気絶したまま横たわる舞。
怪人「…これが早織から報告があったペンダントの浄化の力か…さて…」
(カースバットよ…)そこへネクロスの声が響く。
怪人「これは陛下。如何いたしましょう?」
(大変面白い力だ。私が直接手を下すとしよう。この者を連れてまいれ。)
怪人「ハハッ。仰せのままに。」舞を抱き上げると亜空間へ消えるカースバット。

⑧絶望の果ての光

舞「…ここは…」ラブリールミナスの姿のままで壁際に鎖で繋がれている舞。
薄暗い部屋にやがてもう一人、壁に鎖で繋がれている人影を見つける。
舞「!!…ママ!!」鎖を力任せに引きちぎると、ボロボロの服で繋がれたまま気絶している早織の元へ。
早織「…ま、舞…無事…だったの?」
力なく微笑む早織。
舞「ママ、今、助けるから!」鎖を引きちぎり、崩れ落ちる早織の身体を抱きとめる舞。
怪人「おや、お目覚めかと思ったらもう外したのかぁ?」背後から響くカースバットの声に振り向かず、早織を床に横たえる舞。その背中には怒りが満ちあふれている。
舞「お前だけは許さない!!」
毅然とした表情で振り返り、スティックを出して構える舞。
怪人「ケケケッ。やる気かぁ?」挑発するカースバット。
舞「ルミナス!ストライク!!!」スティックを高く掲げて必殺技を繰り出そうとする舞。
早織「あら、ダメじゃない、舞?」突然掲げた腕を後ろから掴まれる舞。思わずスティックを落としてしまう。
舞「まっ、ママ!?」
早織「舞、カースバット様に逆らっちゃダメでしょ?」舞を羽交い締めにする早織。
舞「…カースバット様!?どういうことなの?」
怪人「ケケケッ!全くおめでたいヤツだな、ラブリールミナスよ。」さも楽しそうに笑うカースバット。
早織「舞、私はもう偉大なるデスペリアの一員なの。」舞の拘束を解き、カースバットの側につく早織。
舞「そんな!ウソよ!」
早織「ウソなんかじゃないわ。」
ニヤニヤしながら破れた胸元から吸血跡を見せる早織。
早織「ウフフッ、見て。カースバット様の口づけの跡よ。」
舞「ママ!目を覚まして!」
早織「ごめんね、舞。私はもう人間じゃないの…」
早織の全身が紫色の光に包まれると露出度の高いボンテージのような姿に変身する。
早織「私はデスペリアの怪人。ダークカミラ。」早織の両目が紅く光り、口元には牙が現れる。
舞「そ…そんな…」
怪人「ケケケッ。ダークカミラはもうお前の知っているママじゃない。早織は俺様の吸血と…」
皇帝「私の力を注ぐことで生まれ変わったのだよ。」カースバットの背後から落ち着いた男の声が響く。
ダークカミラとカースバットが頭を下げて一歩下がると、その間から仮面の男が現れる。
舞「お前は…」身構える舞。
皇帝「わが名はネクロス。このデスペリアの皇帝だ。」控えたその場で跪くダークカミラとカースバット。
舞「ネクロス…」息を飲み、臨戦態勢を取る舞。
皇帝「ほう。この私と戦う気か?」
舞「当たり前でしょ!あなたを倒してママを…ママを取り戻す!!」
皇帝「フフッ。随分威勢のいいことだ…さて、お前にそれができるかな?」
舞「やってみせるわ!必ず!」
皇帝「…これでも、か?」仕掛けようとした舞の機先を制して、徐ろに仮面を外すネクロス。その顔は父、光一郎であった。
舞「パ、パパ…」驚愕する舞。
皇帝「すまないな。正確には私はお前の父ではない。お前の父は実験中に負のエネルギー体であった私に取り込まれて絶命したのだ。」
舞「そ、そんなことって…」震えながら首を振って否定する舞。
早織「ウフフッ。私も最初は驚いたけれど…でも、こうして光一郎さんとまた会えたんだもの。陛下には感謝しかないわ…忠誠を誓います、陛下。」ネクロスに口づけして身体を擦り寄せるダークカミラ。
舞「いやぁぁぁぁぁ」頭を抱えて絶叫する舞。暗くモヤモヤとしたものが舞の周りにまとわりついていく。
皇帝「アハハハッ、これは素晴らしい絶望の力だ!カースバット!」ネクロスの呼び掛けに応じて素早く舞を取り押さえるカースバット。
舞「………。」うなだれたままの舞。

【以下ハッピーエンド分岐】

怪人「ケケケッ。これでお前もデスペリアの忠実な手駒になるのだ…」その首筋に噛みつこうとするカースバット。
皇帝「…グァ…何だと?…き、貴様…」
その瞬間、不意に苦しみ始めるネクロス。
怪人「…へ、陛下!?」突然苦しむネクロスに近寄るカースバットだったが、頭を振るネクロスに勢いよく跳ね飛ばされる。
皇帝「舞!早織!しっかりしろ!私だ、光一郎だ!」
まるで別人の口調と意志の強い目で立ち上がるネクロス。その姿は眩い光に包まれた生前の光一郎そのものだ。
早織「…あ、あなた!!」驚愕するダークカミラに抱きつく光一郎。その光に触れ、ふっと憑き物が落ちたかのように表情が晴れやかになる早織。ダークカミラの姿が光に包まれ、少しずつ浄化されていく。
光一郎「舞!舞!」今度は舞に近付き舞から溢れる絶望のオーラを振り払う光一郎。
光一郎「舞!目を覚ますんだ、舞!」
その中心にいた舞を強く抱き締める光一郎。
舞「パ…パ…?えっ!パパなの!?」
ハッとする舞。途端に暗いモヤモヤとしたオーラが収斂し、消えていく。
舞「パパ…」泣きながらもしっかりと光一郎を抱き返す舞。
光一郎「…すまない、舞。詳しく説明している時間がないんだ。でもパパのお願いを聞いてくれるかい?」舞の涙を拭いながら優しく声を掛ける光一郎。うん、と小さく頷く舞。
光一郎「舞。私は…今、辛うじてネクロスの力を抑えているに過ぎない。このままでは…もう間もなく完全にヤツに取り込まれてしまう。だから…」
舞「…嫌よ」全てを察した舞。
光一郎「舞!今のうちに私を…この身体を…舞の力で消し飛ばすんだ!」
舞「何でなの!?できる訳ないじゃない!嫌よ!パパ!」
光一郎「舞!早くするんだ!!」舞から距離を置き、大の字に手足を広げて立つ光一郎。
光一郎「さあ!私に舞の、光の力を放つんだ!」
舞「嫌よ…そんなことって…」
耳を塞いでイヤイヤをする舞。
怪人「ぐぬぅ、させぬぞぉ!!」
そこへ舞に襲い掛かるカースバット。
光一郎「舞!危ない!」
その瞬間、甲高い金属音が響き渡る。
怪人「ギャァァァ!!」腕を押さえてのけぞり、倒れるカースバット。
舞「…えっ!?」振り返るとそこには完全に浄化され、舞と同じように光輝く装束に身を包んだ早織の姿が。
早織「私の大切な娘を傷付ける者は許さない。」
舞「…ママ!」
光一郎「時間がない、舞!早織!早く…二人で力を合わせて…私を早く…」胸を押さえて苦しみ始める光一郎。
ネクロス(おのれ…大人しく我が糧となっておればよいものを…)
光一郎「ネクロス、お前には分かるまい。私は決して絶望などしない。何故なら私には早織と舞がいるからだ!」
舞「パパ…」光一郎の言葉に再び涙が溢れる舞。
早織「…舞。このままだと世界が闇に沈んでしまうわ。光一郎さんは…パパはそれを望んでる?」無言で首を横に振る舞。涙を拭い、何かを決意した表情で前を見据える。その目は光一郎に似た強い意志が宿っている。
舞「ママ。」頷き合う母と娘。
舞「…パパ、大好き。」
意識を集中して頭上にハートのスティックを掲げる舞。かつてないほどの光が凝縮していく。
早織「光一郎さん…」呼応して同じくバトンを掲げる早織。目には涙が浮かんでいる。
ネクロス(や、やめろぉぉぉ)絶叫が響き渡る。
二人「…ルミナス!ストライク!!!」
舞と早織が同時に手を振り下ろすと、二人から放たれた光の束が奔流となってネクロスに直撃する。
ネクロス「グアァァァァ!!!」光の中で消えゆくネクロスの身体。
怪人「ギャァァァ!!」カースバットも巻き込まれ、光の中に飲み込まれる。やがて収束すると、辛うじて人型を保った光一郎の思念体が残る。
光一郎「よくやった!舞!早織!」
舞「パパ!」
早織「あなた!」
近寄り抱き合う三人。うっすらと消え始める光一郎。
光一郎「…私は…いつでも二人を…見守っているよ…二人は…私の…自慢の…家族だ…」微笑みを浮かべる光一郎。
舞「ありがとう…パパ…」
早織「光一郎さん…ありがとう…」
幸せそうに頷く光一郎。残された二人に見届けられながら完全に消える。
舞「…ん?ママ?」
不意にお互いの格好を見比べる二人。
舞「ねぇ、ママのイメージする正義の魔法少女ってそのカッコ?」
早織「えっ!?あっ、きゃぁ!!」
慌て胸元とお尻を隠そうとする早織。光が消えると、思った以上にボディラインが目立つパツパツの格好に自分で驚く早織。
早織「こ、こっちを見るんじゃありません!」赤面する早織。プッと吹き出す舞。緊張が解けたのか、やがて笑いあう二人。

⑨エピローグ

いつもの朝。
早織「舞!早くしないと遅刻するわよ?私も今日は早いって言ったでしょう?もう出れるの?」スーツ姿でキッチンから声を上げる早織。
舞「おはよう、ママ!ごめん、ごはんいらない!」リビングに入ってくるなり、忙しなく出て行こうとする舞。
早織「ちょっと、舞!待ちなさい。お弁当!」お弁当箱を渡す早織。
舞「ありがとう、行ってき…」ます、と言い切る前にダイニングテーブルまで戻ってくる舞。
舞「…行ってきます。」身なりを整えて光一郎の写真に挨拶する舞。その舞の姿に目を細める早織。
早織「あなた…私も行ってきますね。」
光一郎の写真に微笑む早織。
舞「ママ!早く!」玄関で靴を履く舞の声にはいはい、と答える早織。二人で慌ただしく家を出て行く。
ダイニングテーブルに残された光一郎の写真。その頬が心なしか緩んだように見えた。

ハッピーエンド

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