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ごー
タイムアスモデウス
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Katherine
ごー
山法師
■タイトル  作品化済み

ヒロイン討伐 〜戦隊ピンクに「敵に苦しめられてほしい」と言ったらどうなるのか〜 [No.1004]

■プロット
戦隊ヒーロー、パーフェクトレンジャーには地球を守ってほしい、しかし反面、レンジャーピンクにはピンチになって敵にやられてほしい、という気持ちも何処かにある。そんな人間が、あることがきっかけでピンクに貸しができ、「敵に苦しめられて欲しい」と言ったらピンクはどういう反応を見せるのか。

・高校生のヤマトはパーフェクトレンジャーのファンであり、いわば追っかけであった。誰にも言えないが、好きな場面はレンジャーピンクのピンチシーン。こっそりとビデオ撮影し、家で見るのが密かな楽しみであった。

・ある時、レッドとピンクが敵であるサタンクロスの怪人たちと戦闘している場面に出くわす。敵は複数のため、どうしても背後に隙ができる。ピンクの背後に敵が迫る。

・「危ない!ピンク、後ろだ。」
思わず叫んでしまった。ピンクが振り返り敵を倒す。
心の中で舌打ちするヤマト。そのまま何も言わなければピンクの大ピンチだったはずだ。

・戦闘後。
「ありがとう。あなたがいなければ敵にやられていたわ。何かお礼をしなくちゃね。何がいい?」
レッドが去った後、ピンクが話しかけてくる。
ヤマトはピンクに貸しができたのだ。思いきってお願いしてみるか。どんな反応を示すだろうか。
「ちょっとでいいから次の戦いで敵に苦しめられて欲しいんだ。ピンクが敵にやられてピンチになるシーンを近くで撮影させてくれないかな」
躊躇いがちに聞く。
「え?…変な子ね。」
しばらく考えた後、笑顔になり「いいわよ。あなたには借りがあるしね。でも、あなたが戦闘に巻き込まれたら危険だわ。注意して。」ヤマトは頷く。

・数日後、ヤマトのもとにピンクから連絡が。
「ヤマト君、サタンクロスの反応があったわ。」
興奮に胸が高鳴る。 急いでピンクの元へ。
「ほかのパーフェクトレンジャーの仲間には?」「まだ連絡してないけど。」
調子に乗ったヤマトは再び無茶な要求をする。「ねえ、ピンクひとりで戦いに行ってくれない?」
「何言ってるの!?遊びじゃないのよ!」やはり怒られた。しかしもはや引き下がれない。
「お願い!今回だけ!」
あまりの熱意にピンクが折れた。「仕方ないわね。でも約束して。本当に危ない時は私に構わず逃げるのよ。それから私のピンチをみて満足したらこの通信機で仲間を呼んで。」ピンクの通信機を借りるヤマト。

・戦闘開始。レンジャーピンクは変身し、ヤマトのカメラに向かい、カッコ良くポーズを決める。
その光景を見ていたサタンクロスの幹部。「ほう、撮影か。いいだろう。レンジャーピンクの最期を収めてもらおうか。」

・肉弾戦、触手、ソード…。一進一退の攻防から徐々に劣勢になるピンク。
「いいぞ、いいぞ」興奮するヤマト。戦闘は数分間に及ぶ。
ピンクは体をくねらせるなど、何度も苦しそうな動きをヤマトに見せる。

・さらに数分、もはや一方的な討伐。
「もう…いいでしょう?」苦しげにピンクが言う。
「いや、もっとだよ。ひひっ、もっと苦しめ、レンジャーピンク!」
徐々に正気を失っていくヤマト。
「はっ、早く逃げるのよっ!」「こんないい場面で逃げるわけないだろう。」

・ピンクは敵に捕らえられ、ボロボロになって行く。
「も、もう、だめだわ。ヤマト君、お、お願い…仲間を呼んで…。ううっ。」
しかし、ヤマトは通信機を足元に落とし、踏みつけて壊した。
レンジャーピンクの最期の瞬間…。すでに完全に正気を失ったヤマトの願いはそれだけだった。

・最期の時。
自分のファンに対する優しさが仇となってしまったピンク。
「こ、こんな最期なんて…」
「ふふっ、無様だよ。レンジャーピンク。」
処刑。

・その後、ヤマトは家で何度もピンクの処刑シーンを繰り返し見ながら、恍惚にふける。


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