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ごー
タイムアスモデウス
ごー
Katherine
名無しさん
とりこさん
■タイトル 

美少女戦士セーラーシャロンⅢ ~戦慄の妖魔皇帝 さらば青き美少女戦士~   [No.11033]

■プロット
■タイトル 
美少女戦士セーラーシャロンⅢ ~戦慄の妖魔皇帝 さらば青き美少女戦士~  

水咲あゆみ/セーラーシャロン
 海の神・ポセイドンの力を受け継ぐセーラー戦士。
 かつてクリスタ、次いでザグルスにより命を奪われたが、その都度転生している。
 今はセーラー戦士だった時の記憶を失い、一人の女子校生として生きている。

クリスタ
 魔王ザグルスの配下として人間界侵略の先兵となり、セーラー戦士を狩る者だった。
 しかし、その後、紆余曲折を経て妖魔皇帝を名乗り、魔界の支配者となる。
 残虐な性格。

■プロット
1.プロローグ 魔界宮殿。
 2人の黒い影が剣を交えている。しかし、片方の男の剣が叩き落され、のど元に槍が突き付けられた。剣を落とされた男の顔は闇に包まれて見えない。
 「っ!」
 「フハハハ!私の勝ちだ、ザグルス。魔王が、不甲斐ないことだな。」
 「クリスタ…。」
 「クリスタ様、いや陛下と呼んでもらおうか。この世界は常に強いものが勝ち力を握る。私は貴様の部下として魔界のために戦った。手始めにセーラーシャロンを倒し、その他のセーラー戦士も追い詰め、滅ぼした。しかし、その後、セーラーシャロンは転生し、復活した。貴様は自らセーラーシャロンを捕らえたが、なんとシャロンに情が移って情けをかけ、好きな男の姿でイかせ、〇してやってから殺すという甘いことをした。しかも、自ら手を下さず…。私はそれを見て、こんな魔王にはついていけないと思ったよ。腑抜けたものだ魔王ザグルス。今日から私が魔界の支配者の魔王…いや、妖魔皇帝クリスタだ。魔界全体を支配下におさめ、再度人間界へ侵攻し、転生したセーラー戦士が現れれば容赦なく皆殺しにし、貴様にできなかった不滅の魔界帝国を築いて見せる。ザグルス、もう貴様の居場所はない。死ぬがいい。」
 ザグルスに向かって槍を構えるクリスタ。

2.水咲あゆみ
 一人の女の子がベッドでうなされている。悪夢を見ているようだ。
 (討伐シャロンの回想シーン。クリスタに敗れるシャロン。十字架で〇〇を受けるシャロン。クリスタの槍で絶命するシャロン。)
 (白目シャロンの回想シーン。インセグドン、ナウマーンに痛めつけられるシャロン。ザグルスに捕らえられ、〇めを受けるシャロン。絶命するシャロン)
 思わず飛び起きる少女。
 「っ!…またこの夢…。いったいなんなの…」
 少女さは汗でびっしょりだった。
 「怪物と誰かが戦っている…?青いセーラーの女の子…誰?…私?…ううっ!思い出せない…怖い…痛い…苦しい…わからない…」 
 耳を抑え、頭を抱えておびえる少女。

3.魔界宮殿
  玉座に座るクリスタ。その背後には謎の騎士が控えている。顔は仮面に覆われてわからない。
  クリスタが立ち上がり、ひざまずく妖魔や下魔たちに言葉を投げかける。
  「妖魔たちよ、私は妖魔皇帝クリスタ。今度こそ人間界を滅ぼし、魔界帝国のもとで統一する。お前たちは人間界へ行き、暗黒で世界を覆うのだ。そしてもう一つ。我々の宿敵のセーラー戦士だ。すでに根絶やしにしたはずだが、またしてもどこかに転生していて、復活が近づいている気配がする。セーラー戦士の復活を許すな。覚醒する前に探し出し、命を奪うのだ!」

4.下魔に襲われるあゆみ
  白いセーラー服に身を包み、道を歩くあゆみ。
  「最近、嫌な夢ばっかり見るのはどうしてだろう…。化け物と戦って、殺されちゃうあの女の子の戦士、なんだか私に似ている気がするけど…怖い…。それに最近、街のあちこちで化け物が出て人を襲っているっていうし、どうなっているの…」
 その時、あゆみの周りに下魔が現れた。
 「ええっ!なに?」
 「オマエ…コロス…」
 あゆみを包囲し、間合いを詰める下魔たち。
 「なんなの!?怖い!やめて!」
 逃げようとするが、あっさりつかまり羽交い絞めにされるあゆみ。
 「やめて!放して!」
必死で下魔をふりほどき、カバンを投げつけて逃げるあゆみ。それを追う下魔達。
 ビルの屋上に逃げ込むも、追い詰められるあゆみ。
 「誰か!助けて!助けて!」
 泣きながら逃げようとするあゆみを下魔が捕え、〇〇を加える。
 「ああっ!うぐぅっ!」
 なすすべもなく痛ぶられるあゆみ。
 「オマエ、コロス」
 下魔があゆみの首を絞める。
 「うぐっ!」
 必死に振り解こうとするが、下魔と言えども人間をはるかに上回る怪力に勝てるはずもなく、急速に意識を失っていくあゆみ。
その時、あゆみの心の奥底に声が響いた。
(あゆみ、このままではやられちゃうわ!自分が何者であるかを思い出して!)
(誰の声?私が何者なのかってどういうこと?私は何者なの?)
気が付くとあゆみは不思議な空間に立っていた。
(ここは?…)
すると光の向こうから、不思議なスーツに身を包んだ、少女が現れた。その面立ちはあゆみ自身と瓜二つだった。
(あなたの今の姿は水咲あゆみ、あなたのもう一つの姿は美少女戦士セーラーシャロン。魔王や妖魔と戦うセーラー戦士。辛いけど思い出して。あなたは妖魔や魔王と戦い、そして敗れて倒れ、転生して復活してきたの。)
(あの夢は、やっぱり私!?私の戦いの姿?)
(そう、かつてあなたはセーラーシャロンとして戦い、魔王ザグルスに命を奪われたけど、転生して、過去の記憶を封印して生きてきた。でも、また魔王が動き出した。あゆみ、つらいけど戦いに戻る時が来たのよ。)
(いや!怖い!セーラー戦士になんてなりたくない!なんで私ばかり!)
(私はあなた、あなたは私。怖い、戦いたくないというのもあなたの魂。この世界を護りたいと思う魂もあなたの魂。あなたはどちらの気持ちもある。それでいいの。そして護りたいという気持ちが強くなった時、あなたは私になる。)
(そんな…)
(でも、あなたは今、下魔に襲われて殺されかかっている。世界を救う、人間界を救う前に、自分を救うために戦わなければ。決めるのはあなた自身よ。)
(っ!、わかったわ。私はこんなところで死にたくない!私は戦う!私はセーラーシャロンだもの!)
あゆみが叫んだ瞬間、セーラーシャロンがあゆみと重なった。
 「ギャアアアアッ!?」
 突然あゆみの胸が輝き、あゆみの首を絞めていた下魔が吹っ飛ばされる。
 「うっ…ごほっ!げほっ!…今のは…」
 目を落とすとあゆみのセーラー服の胸のリボンのところに、大きなコバルトブルーに輝くブローチが装着されていた。
 「セーラー…ブローチ…夢じゃなかったのね。」
 小さなため息をつくあゆみ。
 「オマエ…コロス…」
 下魔たちが集まってあゆみを包囲する。
 「変身するのも地獄、しないのも地獄。どうして私って、普通の女の子として生きられないんだろ…。でも、普通の女の子として生きるためには、この下魔たちをなんとかしないとね!」
 あゆみの瞳に覚悟を決めた光が宿った。右手をすっとセーラーブローチにあてて叫ぶあゆみ。
 「チェンジ!ウオーターパワー・クロスアップ!」
 まばゆい光に包まれて、あゆみはセーラーシャロンに変身した。
 「ギュウアアアアっ!?」
 驚いて後ずさりする下魔たち。
 華麗に身をひるがえしてポーズを決め、口上を叫ぶシャロン。
 「水の戦士セーラーシャロン!人間に危害を加える魔物!海の神ポセイドンに代わって私が退治してあげます!」
 「セーラーシャロン、ダト?」
 変身した自分の姿を見つめ、またため息をつくシャロン。
 「また、セーラーシャロンに戻ってきちゃった…」
 そんなシャロンにかまうことなく下魔たちが襲い掛かってくる。
 「っ!はっ!たぁっ!」
 素早い身のこなしで攻撃をかわし、打撃を受け止め、攻撃を叩き込んでいくシャロン。
 次々になぎ倒され、消滅していく下魔たち。
 劣勢とみた数匹の下魔が慌てて逃亡を図る。
 「逃がさないわよ!シャロン・インパクト!」
 シャロンの必殺技、シャロン・インパクトが下魔の群れを直撃し、下魔たちは爆散した。
 「ふう…。久しぶりに戦ったけど、けっこう身体が覚えているわね。いや、水咲あゆみじゃなくて、セーラーシャロンのセーラーブローチとセーラーティアラが覚えていてくれたのかな?とりあえず、1回帰らないと…」
 その時…

5.インセグドンREXとの闘い
 「ひさしぶりだなセーラーシャロン」
 聞き覚えのある声に、思わず振り向くシャロン。
 そして驚きのあまり目を見開いた。
 「イ…インセグドン!?」
 それはかつて、シャロンが敗北し、徹底的に痛めつけられ、エナジーをすべて奪われ、殺される直前に間一髪でアルマーニ仮面に救出されたほどの強敵・インセグドンだった。
 いろいろな妖魔や敵と戦ってきたシャロンも、インセグドンは一切歯が立たず、完敗した唯一の存在だった。
 (白目シャロン回想シーン挿入)
 「あなた、アルマーニ仮面様に倒されたんじゃ…」
 「セーラーシャロン、お前もザグルス様に殺されたはずだが転生して存在しているではないか。私も魔界の新たな支配者となられた妖魔皇帝陛下の力で復活させていただいたのだ。しかも、前に貴様と戦った時よりもパワーアップしている。暗殺魔獣の王、インセグドンREXだ!」
 「インセグドンREX…」
 前に敗北して苦しめられた時の記憶がフラッシュバックし、恐怖がよみがえって、思わず後ずさりし、しりもちをついてしまうシャロン。
 「妖魔皇帝陛下が『セーラー戦士が転生しているかもしれない。見つけ次第殺せ』と命じられてな。だが、誰がそうかわからない。だから、下魔に手当たり次第に人間の女を襲って殺せ。セーラー戦士が転生していれば救いに来るし、転生前の女だったら殺したらおしまいだと言っていたが、最初の獲物がセーラーシャロン本人だったとはな。思いの早く変身したので下魔たちは全滅したが、このインセグドンREXが改めて貴様を血祭りにあげてやる!」
 「いや…やめて…」
 しりもちをついたまま、後ずさりするシャロン。しかし、すぐに追い詰められる。
 「無様なものだなセーラーシャロン。前に戦った時の方がはるかに骨があったぞ。しかし、私の電流を喰らって失神し、痛めつけられ、エナジーを吸収される地獄の苦しみを味わい、とどめを刺される直前までいったんだものな。私に倒された記憶しかないお前では怯えるのも仕方ないかもしれん」
 「っ!」
 「しかしな、あの時、アルマーニ仮面が助けにきて私を倒し、エナジーをキスで注ぎ込まれてお前は助かったが、本当は私に殺されていた方が幸せだったのではないか?お前にエナジーを与えたおかげでアルマーニ仮面はナウマーンに敗れて死に、お前も結局はザグルス様に殺された。アルマーニ仮面もお前も無駄死にじゃないか。お前がもう少し早く私に殺されていたら、少なくともアルマーニ仮面は死なずに済んだのになぁ!アルマーニ仮面はお前が殺したんだセーラーシャロン。そしてアルマーニ仮面様の姿を奪ったザグルス様に〇されて、死ぬ直前前で何度もイキまくって、感じて、よがっていたそうではないか。命の恩人であり、愛していたアルマーニ仮面を殺した相手に〇されて喜ぶとか、淫乱の戦士だなセーラーシャロン。」
 「やめて!もうやめて!」
 耳をふさぎ、頭を抱えて震えるシャロン。
 「アルマーニ仮面も馬鹿な男だ。こんな淫乱戦士を助けるために自分のエナジーを差し出して死んでしまうとはな。アルマーニ仮面も馬鹿だし、実は同じように淫乱だったかもしれんな」
 「シャロン・インパクト!」
 「グアアアアっ!?」
 至近距離からのシャロン・インパクトの直撃を受け、吹っ飛ばされるインセグドンREX。
 しりもちをついたままシャロン・インパクトを放ったシャロンが立ちあがる。
 「私のことは何を言われてもかまわない。あなたが言ったことは全部本当。私のせいでアルマーニ仮面様は死んでしまったし、私はそれを助けることもできず殺された。淫らな欲望に溺れてしまったことも…。私はセーラー戦士としては失格。でも…アルマーニ仮面様のことを侮〇するのだけは許さない!!水の戦士セーラーシャロン!人間に危害を加える魔物!海の神ポセイドンに代わって私が退治してあげます!」
 シャロンの瞳から怯えの光は消えていた。
 「まだ戦う気持ちがあったとはな。さすがに油断した。だが、今度もお前を倒し、アルマーニ仮面の助けも来ない中で、お前のエナジーを味わってやる」
 「そうはいかないわ!私は人間界を脅かす魔物を退治するのが使命。そして妖魔皇帝も倒すわ!」
 「大きな口をたたけるのもそこまでだ!くらえ!インセクトストーン!」
 インセグドンREXが虫のような気味の悪い石を投げつける。
 「っ!同じ技は通じないわ!アクア・フラッシュ!」
 シャロンが放ったアクア・フラッシュがインセクトストーンを全て爆砕した。
 「むううっ!ワタシのかわいい虫たちを!」
 「では、これはどうかな。アイアン・ネスト!」
 インセグドンREXが何かを吐き出した。
 「えっ!あああっ!こ、これは!?」
 シャロンの身体にきらきら光る細い糸が巻き付いていた。
 「ああっ!ぐっ!うっ、動けない!」
 「私の技も進化しているんだ。その糸は鋼鉄の1万倍の強度がある。セーラー戦士の力でも〇〇することはできんぞ。そして、もがけばもがくほど、身体に食い込んでいくのだ!」
 「うあああっ!ぐうっ!」
 よろめくシャロン。腕に胴体に足に巻き付いた魔糸がシャロンを締め上げる。
 「どうだ、触手で締め上げられるのもいいが、糸でがんじがらめにされるのはお前も新鮮な体験だろう。」
 「こんな攻撃…なんともないわ…」
 「そうそう、追い詰められても口だけは強気だったよな。馬鹿な奴だ」
 「うぐうっ!」
 インセグドンREXのパンチがシャロンの下腹にめり込む。
 動けないシャロンに〇〇を加え、痛ぶるインセグドンREX。
 「久しぶりに聞いたが、やはりセーラー戦士、いやセーラーシャロンの悲鳴は格別だな。さて、最後に極上の貴様のエナジーを味わうために、下ごしらえをするか。貴様のエナジーは電流を流しておくといっそうまろやかで美味になることはわかっているんでね。」
 「なんですって!?電流!?」
 シャロンの顔が恐怖でひきつる。
 「自分の弱点を思い出したようだな。水の属性を持つセーラー戦士であるセーラーシャロンは、水の伝導率の高さから電撃が弱点。しかも、そのアイアンネストは鉄の属性をもつ。相性はピッタリじゃないか」
 「や、やめて!」
 「久しぶりにくらえ!インセクトサンダー!」
 「きゃあああああああああああーっ!」
 シャロンの全身に電流が走り、悲鳴を上げて苦しむシャロン。
 「いいぞいいぞセーラーシャロン、電流を浴びて苦しみながら悶え、踊る貴様の死のダンス。美しいぞ」
 アイアンネストに締め上げられたまま電撃を受け、脂汗を流し、白目を剥きながら悶え苦しむシャロン。
 「あああああーつ!うぐうううううっ!ああああっ!」
 (苦しいっ!このままじゃ…どうすれば…鉄の属性?そうだわ!)
 「なに!?」
 突然、シャロンの身体が青白い光に包まれ、次の瞬間、アイアンネストがバラバラに千切れて墜ちた。
 「ううっ!」
 ダメージを受けたシャロンも崩れおち、片膝をつく。
 「なんだと!なぜ私のアイアンネストが!そんな馬鹿な!」
 慌ててアイアンネストの残骸を拾い上げるインセグドンREX。
 「ボロボロになっている。まさか!?」
 「はぁ…はぁ…そう、私の水のエナジーで〇〇的に酸化させたのよ。鉄は電流を通しやすいから私を苦しめるには最適だったけど、鉄は空気と水で酸化し、錆になってボロボロになる。そして私は海の神・ポセイドンの力を受け継ぐ水のセーラー戦士。海水はよく錆びるわ。たしかに相性はピッタリだったわね。」
 よろめきながら立ち上がるシャロン。
 「なるほど、さすがは知力に秀でたセーラーシャロンだ。よくアイアンネストを破ったな。だが、その技でもエナジーを消耗したようだ。もう立っているのがやっとなんじゃないのか?」
 「っ!私は…まけない…こんなことぐらいで負けたりしないわ…」
 戦うポーズを取るシャロンだが、ダメージのため足元はふらつき、よろめいた。
 「ではそろそろお食事とするか。セーラーシャロン、インセクトストーンがないとエナジーを奪えないと油断しているんじゃないだろうな。私の強化された力を見ろ!フンっ!」
 「あああーっ!ああああああーっ!」
 シャロンの身体中から青い光の粒子があふれ出し、インセグドンREXの掌に吸収されていく。よろめきながら苦しみ、悲鳴を上げて悶えるシャロン。
 「うまい!うまいぞ!かつてラフレシアが青い薔薇を咲かせ、ウラドが絶賛し、私も堪能した貴様のエナジー。おそらくセーラー戦士のエナジーの中でももっとも高品質でピュアなエナジーだろう。お前のエナジー、こんどこそ食い尽くしてやる!」
 「ぐうああああーっ!くるしいっ!力がぬけて…くっ!」
 なすすべもなくエナジーを吸収されるシャロン。
 そして、ついに力尽きて倒れるシャロン。
 「うぐうっ!」うぐっ!くああっ!」
 大量に失血したかのように身体を痙攣させ、のたうち回って苦しむシャロン。
 「ああ…くるしい…たすけて…あ…あ…アルマーニ…仮面様っ!」
 思わず口に出たその名前。
 かつてインセグドンに敗北し、エナジーを吸いつくされて瀕死の状態だったところにかけつけてインセグドンを倒し、キスでエナジーを注入して命を救ってくれた愛しい人の名前を思わず読んでしまうシャロン。
 「フハハハ!アルマーニ仮面か。かつて私を倒してお前を救ったあいつは、死にかけていたお前にすべてのエナジーを与えてしまったのでナウマーンに負けて死んだ。今更名前を呼んだところでどうにもならんぞ。誰も助けに来ないわ!」
 インセグドンREXがシャロンに覆いかぶさり、口針をセーラーブローチに突き立てた。
 シャロンの残り少ないエナジーが一気に吸い出されていく。
 「おああああーっ!ああああああーっ!」
 白目を剥いて断末魔の絶叫をするシャロン。かすれていく意識。
 (また…負けちゃうの?いや…助けて!助けてください、アルマーニ仮面さまぁーっ!)
 そのままシャロンは力尽き、失神した。
 「気絶したか。では、今度こそとどめをさしてやる。愛するアルマーニ仮面のところへ行くがいい!」
 インセグドンREXが口針でシャロンの胸を貫こうとした瞬間、シャロンの身体が光り、吹っ飛ばされるインセグドンREX。
 「なにい!?」
 光に包まれて立ち上がるシャロン。その手には一振りの剣が握られていた。
 立ち尽くしたままうっすらと目を空けるシャロン。自分の手に握った剣を見て驚きの表情を浮かべる。
 「これは…アルマーニ仮面様の剣!?なぜ?」
 「ぐぬぬうっ!あれは前に俺をぶった切ったアルマーニ仮面の剣!セーラーシャロン、お前を倒してその剣を俺のものにする!」
 猛然とシャロンに襲い掛かるインセグドンREX。
 「っ!」
 一瞬、ひるんだシャロンだったが、なぜか身体が勝手に動き、インセグドンREXを真っ二つにした。
 「ギャアアアアアーっ!」
 爆散するインセグドンREX。 
 突然現れ、自分を勝利に導いた剣を不思議そうにみつめ、はっとするシャロン。
 「アルマーニ仮面様…また護ってくださったんですね。。。ありがとうございます。。。アルマーニ仮面様…私のせいで…ごめんなさい…でもすごく会いたいよ…会いたいよ…」
 剣を抱きしめ、あふれる涙をこぼすシャロン。

6.魔界宮殿
 セーラーシャロンの復活を知り、不気味な笑みを浮かべる皇帝クリスタ。
 「あの小娘か。今度こそ完全に息の根をとめ、転生もできないくらいに抹殺してやる。。。」

7.謎の仮面騎士
 それから数日後、あゆみが歩いていると空にメッセージが出た。
 「セーラーシャロンよ。ただちに、ゼロポイントにある魔界宮殿に来い。来なければ、全妖魔を侵攻させ、人間界を火の海にしてやる。」
 「これは挑戦状?…というより罠よね。でも、行かないと。私にはアルマーニ仮面様の聖剣がある。アルマーニ仮面様と一緒に戦える」
 キッと空をにらむあゆみ。
 「チェンジ!ウオーターパワー・クロスアップ!」
 セーラーシャロンに変身するあゆみ。
 さらにシャロンが手を掲げると、アルマーニ仮面の形見の聖剣が現れ、シャロンの手に握られた。
 「アルマーニ仮面様…一緒に戦ってください…」
 聖剣を愛おしそうに眺めるシャロン。そして…
 「セーラーテレポート!」
 指定された場所へテレポートしていくシャロン。
 聖剣を手に、妖魔皇帝の宮殿に足を踏み入れたシャロン。
 「ここが、敵の本拠地なのね…。」
 ホールのような場所に出たシャロン。
 そこに仮面騎士が立ちはだかる。
 「皇帝陛下の命により、セーラーシャロン、貴様を倒す!」
 「っ!あなた、誰なの?というか妖魔皇帝ってなに?ザグルスの新しい名前?」
 仮面騎士がしのび笑う。
 「一つ教えてやろうセーラーシャロン。魔王ザグルスはもういない。今の魔界の支配者は妖魔皇帝陛下だ。ザグルスよりもはるかに強大で偉大なお方だ。」
 「ザグルスならこの剣で…と思ったけど、もういない?まあいいわ。そこをどきなさい。私はその妖魔皇帝を倒しに来たのよ。」
 「その妖魔皇帝陛下よりセーラーシャロンを捕らえて連れてこいとのご命令でね。剣を捨てて大人しく私と一緒に来るか?そんな気はなさそうだな」
 「あたりまえでしょ。どかないなら、あなたを倒して通るまでよ!」
 聖剣を構えるシャロン。
 「無謀なことだ。しかし、その強い思いのこもった瞳、美しいな…」
 すらりと剣を抜く仮面騎士。
 「たああああーっ!」
 斬りかかるシャロン。
 シャロンと仮面騎士の激しい斬りあい。
 「驚いたなセーラーシャロン、セーラー戦士の、しかも一番弱いと言われたお前がこんなに剣を使えるとはな。」
 押され気味になりながらも軽口をたたく余裕のある仮面騎士。
 「その太刀筋、アルマーニ仮面に似ているな。セーラーシャロンというよりも、その聖剣を通じてアルマーニ仮面が戦っているようだ。」
 「黙りなさい!私はこの剣で…アルマーニ仮面様が遺してくれたこの剣で!アルマーニ仮面様の想いと一緒に戦う!」
 「そうか。だがなセーラーシャロン、アルマーニ仮面とて剣では私の敵ではないのだ」
 それまで防戦一方だった仮面騎士が一気に反撃した。剣技の力の差は明らかで形勢は逆転、一気に追い詰められ、剣を叩き落されるシャロン。
 「くっ!なんて強さなの!?」
 のど元に切っ先を突き付けられ、動けなくなるシャロン。
 「健気にも俺と戦ったが、その程度だったかセーラーシャロン。」
 仮面騎士が聖剣を蹴飛ばし、聖剣はホールのすみに転がった。
 「セーラーシャロン、お前があの剣で戦うのは無理だ。だが私も剣を失った女子を斬り捨てるようなことはしたくない。」
 自分の剣を鞘に納める仮面騎士。
 「!?」
 「次は剣なしで戦おう。かかってこいセーラーシャロン」
 「くっ!」
 素手で殴りかかるシャロン。しかし、何のダメージも与えられないばかりか、下腹にパンチと蹴りを喰らって苦しみ、倒れたところを踏みつけられ、蹴り飛ばされ、一方的に痛めつけられるシャロン。
 「あぐうっ!うぐっ!あがあぁっ!ぐほっ!」
 「どうしたセーラーシャロン。お前はセーラー戦士の中で一番弱いと言われながらも、ラフレシアを倒し、ウラドを倒し、ナウマーンを倒したではないか。もう少し骨を見せてみろ」
 「あぐ…ううう…うぐっ!」
 うつぶせに倒れたまま、起き上がろうともがくシャロン。
 「踏みつけられたり、首を絞められるのも飽きたろうセーラーシャロン。こういうのはどうだ?」
 仮面騎士が倒れているシャロンの両足をかかえ、エビぞり固めのように反り返らせた。
 「ああああああーっ!やめてぇ!背骨がぁっ!折れちゃう!」
 苦しむシャロン。
 「やれやれ、せっかく素手での戦いとしてやったのに。つまらんやつだ。」
 エビぞり固めを外すとぐったりしたシャロンを足で蹴って転がし、ついで右手で首をグイっとつかみ、高々と持ち上げた。
 「あぐ…うぐ…ぐあ…」
 首を掴まれたまま持ち上げられ、足がつかずにバタバタし、仮面騎士の腕を外そうと必死で抵抗するシャロン。
 「うぐ…はなしな…さい!はなして…!苦しい…息が…できな…い…首が…折れそう…」
 「セーラーシャロン、抵抗しても無駄だ。そして時間の無駄でもある。終わりにしよう」
 仮面騎士が右手に力を籠める。
 「あぐうううっ!」
 一瞬白目をむいて失神するシャロン。
 無言でシャロンの身体を神殿の床に放り出す仮面騎士。
 床にたたきつけられて転がり、ぐったりと目をつぶって横たわるセーラーシャロン。
 そこへ下魔たちが集まってくる。
 「お前たち。手筈通りにやれ。」
 下魔たちが吠え声を上げた。

8.十字架上のセーラーシャロン
 失神したシャロンが気が付くと、敗北したホールで十字架に磔にされていた。満足そうに眺める皇帝クリスタ。傍らには仮面騎士が跪いている。
 「あなたは…クリスタ!」
 「久しぶりだなセーラーシャロン、余が妖魔皇帝だ。懐かしいだろう、覚えているか?余に磔にされて痛めつけられ、そのブローチを砕かれて殺された時のことを。」
 (討伐シャロン回想シーン挿入)
 悪夢がフラッシュバックし、激しく動揺するシャロン。
 「いやあっ!あああっ!」
 クリスタに敗北し、〇〇され、殺された辛すぎる記憶、古傷が心をズタズタにする。
 十字架の鉄環、鎖が音を立てるほど暴れたが、びくともしなかった。
 「なんだ、過去の記憶だけでこんなに苦しむことができるのか。人間とは弱いものだな。」
 「もう…過去の記憶は…やめて…クリスタ…許さない…」
 「相変わらず最後まで強気な娘だなセーラーシャロン。しかしな、覚えているか?余はお前を倒し、十字架に磔にし、〇〇した。それは仲間のセーラー戦士を呼びださせ、集まったところを一気に皆殺しにするためだった。結局お前は屈しなかったが、その段階で殺してもよかったところ、お前の闘志が衰えていないことに感動してな。十字架から下ろし、くびきを解いて正面からお前と戦った。それはお前たちセーラー戦士を皆殺しにするという目的のためだ。だから余はそれ以外のこと、例えば〇したり、性遊びに入れ込んだりはしなかった。それに引き換え、ザグルスは情けない奴だった。お前に情が移り、身体を弄び、自らの欲望のためにお前を〇した。しかもとどめを自分で刺すことができず、余にやらせた。お前にとどめをさした鉄仮面は、実は余なのだ。どうだ?ザグルスに比べて余の方が紳士だとは思わんか」
 怒りに燃えてクリスタをにらみつけるシャロン。
 「何が紳士よ。背後から十字架で捕らえて、痛めつけて、エナジーも奪い尽くして、私がボロボロになってから戦ったんじゃない。しかもあのネチネチした〇〇。ザグルスはクズだけど、あなたは卑劣で臆病な見掛け倒しよ」
 「生意気な口と、その余を見下すような眼は変わらんなぁ。やはりあの時、口も瞳も焼いておくべきだったか。まあいい。もう二度と復活できないように魂も殺してやる。今度は余が自ら〇してやる。準備をしろ」
 「っ!なんですって!」
 仮面騎士が十字架の背後に回り、シャロンの両胸をつかんだ。
 「っ!あああっ!」
 まさか性的な責めを受けるとは思っておらず、意表を突かれて声を上げてしまうシャロン。
 「やめ…っ!やめなさい!ああっ!」
 さらに仮面騎士はシャロンの秘部も嬲った。なぜか巧みな指使いでシャロンを感じさせていく仮面騎士。
 「んああああっ!やめてぇっ!ああああん!」
 悶え苦しみ、愛液で股布を濡らすシャロン。しかし、シャロンは悶え苦しみながらも何かを感じていた。
 「くううああぁっ!うきゅうううっ!きゅうあああっ!ダメ…もうやめて…そんなところ…ああああっ!ダメェーッ!ひゃああああああああああーっ!」
 最後は強烈な快感に飲まれ、失神するシャロン。
 「陛下、ご命令通りセーラーシャロンをイかせました。セーラーシャロンの秘裂はもうぬるぬるです。」
 「余のために下ごしらえご苦労だった。フハハハ!」
 失神したシャロンは下魔たちによって十字架から引きずり降ろされた。ぐったり倒れたシャロンの両足をクリスタが割り開かせ、ぐっしょりと愛液でぬれたセーラースーツのレオタードの純白の股布をずらす。
 その時、シャロンがうっすらと目を空けた。
 「ううっ!くっ!?クリスタ!?何をするの!やめて!」
 必死で逃れようとしたシャロンだったが、クリスタにセーラースーツの腰回りの装飾を掴まれ、グイっと引き戻される。
 「ああっ!」
 「セーラーシャロンよ。最初で最後だ。味わわせてもらうぞ」
 クリスタが魔根をねじ込む。
 「んああああああーっ!」
 悲鳴を上げて苦しむシャロン、構わず強〇するクリスタ。
  「セーラーシャロンよ。なぜ余が貴様を〇すと思う。余はザグルスのようにお前に対する思いなど一切無い。だが、二度まで転生した貴様は魔界帝国に取って脅威だ。なので、お前の心を絶望で満たし、セーラー戦士として転生する能力を奪う。ただ殺すのではない。最後の最後まで苦しめ、貴様のすべての希望を壊し、踏みにじり、絶望に溺れて死なせるためだ。」
 「あっ!あっ!あっ!あっ!」
 クリスタに激しく〇され、突き上げられて苦しむシャロン。
 「さあ、余の絶望を受け取るがいい!セーラーシャロン!」
 「いやああああーっ!うあああああーっ!」
 クリスタの魔液を中出しされて力尽きたシャロンは倒れたまま痙攣している。
 「どうだ、絶望も時には快感だろうセーラーシャロン」
 立ち上がったクリスタが魔槍を手に取る。
 「セーラーシャロン、これで最後だ!」
 クリスタの魔槍がシャロンのセーラーブローチを砕く。
 ガアアアアーン!
 火花を散らせてブローチが壊れる。
 「あ…ぐ…ブローチが…」
 瀕死の重傷を負ったシャロンが白目をむいて痙攣する。
 「あ…かは…」
 それを満足げに見下ろすクリスタ。
「よし、とどめだ。二度と転生できないようにシャロンの首を落とせ!」
 「かしこまりました陛下」
 クリスタが仮面騎士に命じる。仮面騎士が気を失っているシャロンの体を抱き起し、シャロンの首に剣をあてる。
 「永遠に死の闇の中で彷徨うがいいセーラーシャロン。死ね!」

9.勝手な男
 「グアアアアアっ!」
 突然クリスタが悲鳴を上げる。その胸に仮面騎士が投げつけた剣が突き刺さっていた。クリスタがよろめく隙に仮面騎士が仮面を上げ、シャロンに口づけする。エナジーが注ぎ込まれ、シャロンはうっすら目を開く。破壊されたブローチも徐々に修復されていく。
 キスが終わり、シャロンは仮面騎士を見つめた。
 そして、思い切り仮面騎士の頬を引っ叩いた。
 「っ!?助けてやったのに、ずいぶんな仕打ちだな」
 「あなた…ザグルスでしょ?アルマーニ仮面様をよくも…それに私を弄んで…っ!」
 仮面騎士は忍び笑った。
 「なんでわかった?素顔でお前と会ったことは無いはずだ」
 「顔は知らないけど、私を前に〇めた時の手や指の使い方が同じだったのよ。最低最悪な思い出だけど私にとっても男の人にされるのは初めてだったから忘れるわけないわ」
 「セーラー戦士と言えども女の身体の敏感さはあるというわけか」
 「なぜ私を助けたの?」
 「前に言ったはずだ。あの男のために戦うお前の姿は美しかったと。だから前にお前と戦った時、俺は自ら手を下さなかったし、転生できるようブローチを壊すだけにしておいた。それをクリスタなんかに抹殺させてたまるか。俺は誇り高き魔王ザグルスだ」
 「勝手な男…。私はあなたを許さない!」
 シャロンがもう一度ザグルスをひっぱたいた。にやりと笑うザグルス。
 と、
 「ザグルス…余に負けた時、無様に命乞いをしたのは、いざというときセーラーシャロンをかばうためだったとはな」
 胸に刺さった剣を引き抜いたクリスタが近づく。
 ザグルスがシャロンをかばうように立ち上がり、シャロンもよろめきながら立ち上がった。
 「お前はセーラーシャロンが愛したアルマーニ仮面を殺し、シャロンを嬲り、〇して殺した。余よりもよほど手が汚れておるぞ。今更、許してもらえると思うのか?」
 「フン、今更許してもらおうとも思わん。俺が嬲った時、こいつは必死でアルマーニ仮面の名を呼んでいた。こいつが愛したのはアルマーニ仮面ひとり。それを殺した俺は永遠の敵だ。でもな、どう思われていようと、俺は美しいセーラーシャロンがお前のような下卑た男の手に係るのが我慢できないだけだ。」
 そしてザグルスはセーラーシャロンを見つめた。
 「俺のエナジーでは立っているのがやっとだろ。戦うのは無理だ。俺がこいつを食い止める。今のうちに逃げろセーラーシャロン。そしてセーラー戦士を捨てて静かに生きるんだ。これ以上苦しむな、変身するな、戦うな。」
 「ザグルス!」
 「幸せになれよ、セーラーシャロン!」
 剣を手にクリスタに立ち向かうザグルス。クリスタも魔槍を構えて応戦する。ザグルスとクリスタの激しい戦い。しかし、クリスタの力は圧倒的だった。
 「フンっ!」
 「ぐはっ!」
 クリスタに胸を槍で貫かれ、よろめき倒れ、絶命し、消滅するザグルス。
 「ザグルスーっ!」
 シャロンの悲鳴が響く。
 「どうだセーラーシャロン、ザグルスのエナジーを少しもらったとはいえ、余に勝てるわけではない。無駄に抵抗してさらに傷つき、苦しむより自ら首を差し出せ。一思いに刎ねてやろう」
 じりじりと後ずさりするセーラーシャロン。
 勝利を確信したクリスタが油断した瞬間、セーラーシャロンは素早くアルマーニ仮面の聖剣を拾った。
 「なに!?」
 「ザグルス…あなた最低の敵だったけど、チャンスを作ってくれたことには感謝するわ。アルマーニ仮面様、最後にもう一度だけ力を下さい。ハイパーチェンジ!ウオーターパワー・ホーリークロス・アップ!」
 かざした聖剣から発せられるすさまじい青い光がシャロンを包み、クリスタがたじろぐ。
 「なぬ!?」
 光が収まった時、更に進化したスーパーセーラースーツに身を包み、聖剣を構えた戦士が立っていた。
 「水の戦士セーラーシャロン・セイントナイト!クリスタ、私はあなたを許さない!海の神ポセイドンに代わって私が退治してあげます!」

10.セーラーシャロン最後の戦い ~セイントナイトVS妖魔皇帝クリスタ~
 セーラーシャロン・セイントナイトを前に皇帝クリスタが感慨深そうに口を開く。
 「覚えているかセーラーシャロン。前にお前が余と戦って敗れた時、余はお前に聞いたことがあったな。『セーラーシャロンよ、なぜそこまで苦しい思いをして、仲間に忠誠を尽くすのだ』と。お前は『忠誠を尽くしてるんじゃない。仲間が好きだから裏切りたくないだけ』と言って戦い、余に殺されたが、今度も同じ過ちを〇すのか?」
 「クリスタ、あの時と答えは同じよ。仲間や人間を裏切って助かったとしても、それで負う心の傷の痛みに比べれば、こんな傷、大した事ないわ。」
 「わからんなぁ」
 「ええ、ザグルスと違って、心の底まで汚れた魔物のあなたには最後までわからないでしょうね」
 あの時と同じ笑みを浮かべてクリスタを見つめるセーラーシャロン・セイントナイト。
 「だが、余にもようやく分かったことがある。お前がどんな責め方をされようとも仲間や人間をを裏切らない、余の敵だということだ」
 「今頃わかったの?」
 「ああ、だから…死ねい!!」
 「はいそうですか…って、またあの時にみたいに死ぬわけにはいかないのよ!今度こそ世界を、みんなを護る!絶対護りきる!たああぁっ!」
 「セーラーシャロン!今度こそ殺す!」
 セーラーシャロン・セイントナイトとクリスタの死闘。
 「死ね!シャロン!」
 クリスタが緑色の鉱石をシャロンに投げつける。緑色の鉱石は光の刃となってシャロンを襲い、セーラースーツを切り裂く。
 「うぐうっ!くうっ!シャロン・インパクト!」
 傷つきながら至近距離から放ったシャロン・インパクトがクリスタの顔面を直撃する。
 「グワッ!」
 吹っ飛ばされるクリスタ。ノーマルスーツでのシャロン・インパクトよりも強力な一撃だった。
 クリスタのパンチがシャロンの腹にめり込む。
 苦しみながらも足払いをかけ、クリスタを転倒させるシャロン。
 かつて、クリスタに一方的に痛めつけられ、敗北したシャロンとは別次元の強靭さでクリスタと互角に渡り合うセイントナイト。
 激しく斬りあい、殴り合い、光線を放ちあい、相互にダメージを受けながら互角の戦いを演じる。ボロボロになっていく二人。
 「ぐうううっ!許さん!許さんぞセーラーシャロン!」
 「もう少し持ちこたえて私の身体っ!クリスタがあれを出すまではっ…」
 ついに2人とも最後の力を振り絞る時が来た。
 「地獄に落ちて魂まで燃え尽きるがいい、セーラーシャロン!」
  クリスタが青い鉱石を取り出し、それから巨大な炎を生成した。
「セーラーシャロン、余は不死身だ。お前は絶対に勝てん!」
 ボロボロに傷つきながらも、最後の力を振り絞って立ち上がり、よろめきながらもクリスタに立ち向かうセーラーシャロン・セイントナイト。
 「はぁ…はぁ…。そうかしらね…。クリスタ、あなたは忘れているかもしれないけれど、私はあなたの弱点を知っているわ。」
 「なんだと!?」
 シャロンがふっと微笑む。かつて最初にクリスタと戦った際、サーチ・バイザーとミニコンが、クリスタの弱点を発見していた。
 (討伐シャロン回想シーン挿入)
 その時は直後にクリスタの猛攻を受けてシャロンは敗北したが、先ほど十字架にかけられ、クリスタに過去の悪夢を見せられた時に思い出し、チャンスを待っていたのだった。
 「黙れぇっ!死ね!セーラーシャロン!!」
 クリスタが火球を放つ。
 「アルマーニ仮面様…みんな…わたしに力を貸して!アクアウォーター・セイントウェーブ!」
 既に死んでいったアルマーニ仮面や他のセーラー戦士達からシャロンに聖なるエナジーが注ぎ込まれ、シャロンのすべてのエナジーと併せて凄まじいパワーの水の魔法が形成される。そして、シャロンの放った青い水の魔法がクリスタの炎を飲み込み火球を消滅させる。
 「なにいいっ!」
 「これで終わりよ!ポセイドン・タイタルストラッシュ!!」
 セーラーシャロン・セイントナイトの聖剣がクリスタの弱点である青い鉱石を砕き、返す一閃で首を刎ねた。
 「グギャアアアアアアーーーーッ!!」
 断末魔の悲鳴を上げてクリスタが爆散する。
 セーラーシャロンも全エナジーを使い果たしてスーパー変身が解除され、ノーマルスーツになって倒れる。崩壊していく魔界宮殿。
 「はやく…脱出しないと…」
 必死で立ちあがろうとするも、力を使い果たし、立つことができず、もがくシャロン。
 倒れたシャロンの上に崩落した柱が倒れこみ下敷きになるシャロン。
 「あぐうううっ!」
 脱出をあきらめ、自分の最後を悟るシャロン。
 「もうだめ…指一本動かせない…。みんな…アルマーニ仮面様…ありがとうございました…本当はちゃんとアルマーニ仮面様と…エッチしたかったな…ザグルスのバカのせいでできなかったけど…。でも、セーラー戦士として、世界中の幸せは護れたからよかったかな…ポセイドン、私、使命を果たせたよね?…私は…美少女戦士セーラーシャロンだもの…」
 微笑んだシャロンの瞳からすーっと涙がこぼれる。そしてそのまままぶたが閉じ、魔界宮殿は最後の崩落を起こして消滅した。

11.エピローグ ブレザーの少女
 「遅刻遅刻ーっ!」
 海の見える朝の道をブレザーの制服姿の少女が走っていく。顔は水咲あゆみ、セーラーシャロンに似ている。と、誰かに激突してしりもちをつく少女。
 「いたた…せ、先輩!おはようございます!」
 「おはよう、ごめんね。大丈夫?立てる?」
 ハンサムな青年に手を差し伸べられてときめき、はにかむ少女。その少女を見つめる青年の瞳は優しげで、かつてのアルマーニ仮面のようだった。と、
 「邪魔だボケーっ!」
 学生服を乱暴に着崩した別の青年が自転車で走り抜ける。
 「危ないでしょバカ―っ!」
 「朝から、いちゃいちゃしてんじゃねぇー!」
 自転車から捨て台詞を吐く彼は、ザグルスのような面影を持っていた。
 「大丈夫だった?」
 「は、はい!、あの!このまま一緒に学校に行ってもいいですか?」
 「もちろんいいよ、さあ急ごう」並んで走り出す2人。
 空は平和に晴れ渡り、ポセイドンの住まう海は穏やかに光り輝いていた。

【完】
美少女戦士セーラーシャロンシリーズの完結編です。
Ⅰ討伐シャロン、Ⅱ白目シャロンと世界線を連続させ、いろいろな伏線に決着をつけるセーラーシャロンサーガの最終章となっています。
討伐、白目を観たことない方でも楽しめるストーリーで、観た後で討伐や白目、Episodeゼロを観たいと思ってもらえる効果も期待しています。(結果、全部売れてくれ!w)

また、セーラームーンへのオマージュも込めています。特に首を掴んで持ち上げるシーン、セーラームーン無印の最終回でムーンがタキシード仮面にやられるやつです。
なかなか映像化されないなぁと思っていたけど、セーラーメリウス苗床化でやってくれたので、ぜひシャロンでも!

インセグドンREX戦は、またインセグドンかよ!と思った人もいると思いますが、もうこれは個人的な趣味です。大好きなんですインセグドン戦。青空の下で風にスカートをなびかせて戦うシャロン。一連のエナドレ、もうヒロピン実写映像の最高傑作です。
インセグドンは、正面から1vs1でシャロンと戦い、実力でシャロンを敗北させた唯一の妖魔なので、再登場でも許してください。
ちなみにインセグドンが言っていた「当は私に殺されていた方が幸せだったのではないか?お前にエナジーを与えたおかげでアルマーニ仮面はナウマーンに敗れて死に、お前も結局はザグルス様に殺された。アルマーニ仮面もお前も無駄死にじゃないか。お前がもう少し早く私に殺されていたら、少なくともアルマーニ仮面は死なずに済んだのになぁ!アルマーニ仮面はお前が殺したんだ」はシャロンに取って本当に残酷なセリフですが、白目シャロンの物語ってまさにこうなんですよね。シャロンがインセグドンにあっさり殺されていたらアルマーニ仮面は死なずに済んだし、シャロンもあんなに苦しまずにすんだ。いやー、恐ろしい話です。白目シャロン。

クリスタは討伐シャロンのボスキャラですが、大嫌いwなのでシャロンに絶対倒してほしいと思い、皇帝にしてあげました。クリスタって強くて残忍なんですけど、討伐シャロンでは正々堂々と戦わず、すきをついて十字架に〇〇して痛めつけてエナジーを奪いつくしてから、もう1回戦うんですよね。強いのに全く正々堂々としていない。本作でシャロンが言ったとおりです。念願かなってシャロンに倒されてくれました。ざまみろ!
クリスタの弱点が青い鉱石だというのは討伐シャロンのクリスタ戦でしっかり描かれているのですが、この設定、全く使われないまま終わっていたので(監督ぅー)、このプロットで使わせて折らいました。弱点として描きにくいアイテムなので、唐突感はありますけど。討伐シャロンだと青い鉱石から生成されるのは炎じゃなくて氷塊ですが、そのへんは目をつぶってください。

ザグルスは、白目シャロンのボスですが、魔王のくせにシャロンを美しいと言ったり、すぐに殺せるのに女子として好きな男と結ばれたいというシャロンの願望をかなえてやる、やや人間味のある悪役です。まあ、女の子からしたら最低野郎なので、しっかりビンタを受けてもらいましたw
ザグルスって白目シャロンをよく見てると、シャロンに〇〇奮っていないんですよね。それは手下にやらせて、自分は感じさせて、キスして、〇すだけ。絶対シャロンのこと好きになっていたと思う。
シャロンをかばって死にますが、ちょっと格好良すぎたかな?

今作はエロシーンありです。やっぱり最後はサービスもしないと!
あとスーパー化は、新しいかっこいいセーラースーツを着せてあげたくて。
ヒントはセーラーミント最終回です。

シャロンも最後は幸せをつかんで笑って終わってほしいので、徹底的に痛めつけられつつもハッピーエンドにしています。
最後、制服がブレザーになっているのは、本当にセーラー戦士としての使命・運命から解き放たれて普通の女の子に転生したことを示しています。
セーラーシャロン自体は魔宮の崩落に巻き込まれて消滅し、水咲あゆみの魂だけが転生しました。
なので、もう、あゆみちゃんはシャロンの記憶によるPTSDに苦しめられることもないし、シャロンに変身させられることもない、普通の女の子の人生を歩んでいきます。
戦う変身ヒロインに変身する(させられる)女の子の人生ってなんだろうって考えた時に、やっぱり最後は変身ヒロインとしての能力だけではなく、記憶も完全に消えないと、リセットして新しい人生って歩みだせないよな、そのためには悲しいけど、変身ヒロイン自体は消滅しないとだめだよなと思って、セーラーシャロンはすべてを背負って魔宮で消滅してもらいました。
ある意味で、セーラーシャロンはクリスタと相討ちになって、水咲あゆみを助けたとも言えます。
これはハッピーエンドなのかな?でも、水咲あゆみとセーラーシャロンは一心同体なので、消滅したのはセーラーシャロンという能力と記憶だけと解釈すればセーラーシャロンは消滅したけど死んだわけじゃなくて、水咲あゆみとして幸せに生きていくわけだから、やっぱりハッピーエンドだ!

ラストシーン。
海の見えるところでのロケなんてできるのかな?
ただ、ポセイドンの存在感を少し出したくて書きました。
江ノ島でいいです(爆)

台詞を全部覚えるほど大好きなセーラーシャロンシリーズ、完結編を魂を込めて書きました。


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